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「生物多様性の減少機構の解明と保全プロジェクト」の全体構成

 本プロジェクトは以下の5つの課題に沿って平成13〜17年度にかけて実施されています。

課題1: 地理的スケールにおける生物多様性の動態と保全に関する研究

 人為的な環境改変の影響が大きいと思われる野生生物の地理的分布に関して、文献・フィールド調査を行っています。環境省の自然環境基礎調査(緑の国勢調査)に基づき、これを地図情報化するとともに、分布を規定する要因を解析します。さらに、アジア地域スケールでの生物多様性の変動を予測する二次元空間モデルを開発します。

課題2: 流域ランドスケープにおける生物多様性の維持機構に関する研究

 人間と野生生物が共存する流域は、多種多様な局所生態系によってモザイク状に構成されています。その局所生態系の成立要因や種多様性との関係を、利根川下流域、兵庫県南部の35のため池、北海道日高十勝地方の36水系などを対象に解明しています。

課題3: 侵入生物による生物多様性影響機構に関する研究

3-1 侵入生物データベースの作成

 日本国内の侵入種のうち主要な種類について、形態・分類・分布・侵入特性・生態的特性・影響・情報源などの情報を網羅し、危険度を判定する上で重要な情報を抽出した上で、総合的・体系的な情報検索が可能な形式でデータベース化しています。

3-2 輸入昆虫の生態影響評価研究

 1991年からハウストマトの授粉用に輸入が始まったセイヨウオオマルハナバチと1999年に植物防疫法による輸入規制が解除された外国産クワガタムシの2種類の輸入昆虫を対象に、その輸入実態を把握し、遺伝的かく乱のリスク評価を行っています。

本号は課題3-2をテーマに掲載しています。また、課題3の一部については、環境省の地球環境研究総合推進費の課題としても実施しています。

課題4: 遺伝子組換え生物の生態系影響評価手法に関する研究

 遺伝子組換え生物は生態系にどのような影響を与えるのでしょうか。この問題に答えるために、分子生物学的手法による安全性評価手法を開発するほか、モデル実験生態系を設計し、組換え遺伝子の自然界への侵入拡大の調査を行っています。

課題5: 生物群集の多様性を支配するメカニズムの解明に関する研究

 森林での多種多様な種の共存のメカニズムを探るために、森林生態系をイメージした個体ベースモデルを使って、多種生物競争系の解析を行っています。さらにサクラソウを対象にして、生息地の分断縮小の影響や遺伝子伝搬を解析し、生物多様性に影響する要因とプロセスを評価しています。

研究担当者

生物多様性研究プロジェクト

  • プロジェクトリーダー
    椿 宜高
  • 生物個体群研究チーム
    高村 健二、永田 尚志
  • 侵入生物研究チーム
    五箇 公一
  • 群集動態研究チーム
    竹中 明夫、吉田 勝彦
  • 多様性機能研究チーム
    高村 典子、福島 路生
  • 分子生態影響評価チーム
    中嶋 信美、岩崎 一弘、玉置 雅紀

課題3 研究協力者

  • 鷲谷 いづみ(東京大学)、江口 和洋(九州大学)、太田 英利(琉球大学)、池田 透(北海道大学)、森 誠一(岐阜経済大学)、北野 聡(長野県自然保護研究所)、山田 文雄、東條 一史(森林総合研究所)、林 典子、川上 和人(多摩森林科学園)、常田 邦彦、戸田 光彦、小出 可能、竹内 正彦(自然環境研究センター)、小島 啓史(ニフティ昆虫フォーラム)