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アラスカ先住民コミュニティの永久凍土融解に関するリスクコミュニケーションの実践にむけて〜気候変動下・北極域のSlow-onset-disaster対応〜(令和 7年度)
Toward the Practice of Risk Communication on Permafrost Thaw in Alaska Native Communities: Responding to Slow-Onset Disasters in the Arctic under Climate Change

研究課題コード
2526CD001
開始/終了年度
2025~2026年
キーワード(日本語)
永久凍土,放射性炭素年代,アラスカ北極,有機炭素,リモートセンシング
キーワード(英語)
permafrost,radiocarbon dating,Alaskan Arctic,organic carbon,remote sensing

研究概要

本研究は、永久凍土の融解が引き起こす土地の変形・浸水被害などによる住居環境被害や、融解によって開放される物質(過去に閉じ込められた水や微生物)による住民健康被害を、Slow-onset-disasterとしてとらえ、理学知・疫学知と人文知の融合によりリスクを把握し、住民の気候変動適応、災害レジリエンスや防災に資するリスクコミュニケーション法を、日米共同で模索する

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

選定した対象コミュニティにおいて、永久凍土融解による土地の変形や浸水被害などが住環境の被害をもたらす可能性について、地盤沈下量や範囲についての情報を基に地域レベルの広域評価を行う。同時に永久凍土試料を採取し、今後の融解によって開放される物質の住民に対する危険性並びに潜在的な有益性(例えば、新たな薬理学的応用の可能性など)を明らかにする。対象地域における永久凍土融解空間的分布の衛星リモートセンシングは、アラスカ大学との共同研究によってすでに実施中であり、本研究の対象コミュニティに関して新たなデータを取得して継続的に変化をモニタリングする。これは、干渉SAR解析を利用した地表面変位の空間分布をもとに対象地の永久凍土脆弱性を評価するもので、今回対象とする州北部のノース・スロープ郡で実施してきた。さらに、融解する前の永久凍土を採取し、年代および地球雪氷学的特性(含氷率や化学組成を含む)を評価する。

今年度の研究概要

永久凍土を採取し、年代および地球雪氷学的特性(含氷率や化学組成を含む)を評価する。

外部との連携

東北大学、北海道大学、アラスカ大学、山形大学

課題代表者

内田 昌男

  • 地球システム領域
    物質循環観測研究室
  • 主幹研究員
  • 博士(農学)
  • 化学,地学,理学
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