- 研究課題コード
- 2529KZ001
- 開始/終了年度
- 2025~2029年
- キーワード(日本語)
- 氷河,北極温暖化,北極生態学,ツンドラ
- キーワード(英語)
- glacier ,Warming Arctic,Arctic ecology,tundra
研究概要
環北極域に広がるツンドラ生態系や森林生態系は、温暖化とそれに伴う永久凍土荒廃の影響を受けると考えられます。一方で、凍土荒廃に対する生態系の応答を裏付ける観測データは十分に存在せず、将来予測に必要な陸圏相互作用システムの全体像は明らかになっていません。本課題では、ツンドラ・森林生態系変動と永久凍土荒廃・山岳氷河後退に着目して温室効果気体を中心とする物質循環の実態を解明することを目的とします。特に、生物多様性と炭素固定機能、永久凍土地帯の土壌微生物相変化と植生の相互作用、地下氷、氷河の融解に伴う物質循環過程などは実態把握が不足しており、3つのサブ課題を設けて新たな現場観測を推進するとともに長期の観測データやリモートセンシングデータを利用して物質循環の実態解明を進めていきます。その成果により、環北極域陸圏における炭素を中心とする物質循環の温暖化影響の理解を深め、生態系モデルや地球システムモデルの高度化に貢献します。また観測モデルの高度化によって得られた知見がIASCやIPCCなどの報告書に反映されることを目指します。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:応用科学研究
全体計画
環北極域に広がるツンドラ生態系や森林生態系は、温暖化とそれに伴う永久凍土荒廃の影響を受けると考えられます。一方で、凍土荒廃に対する生態系の応答を裏付ける観測データは十分に存在せず、将来予測に必要な陸圏相互作用システムの全体像は明らかになっていません。本課題では、ツンドラ・森林生態系変動と永久凍土荒廃・山岳氷河後退に着目して温室効果気体を中心とする物質循環の実態を解明することを目的とします。特に、生物多様性と炭素固定機能、永久凍土地帯の土壌微生物相変化と植生の相互作用、地下氷、氷河の融解に伴う物質循環過程などは実態把握が不足しており、3つのサブ課題を設けて新たな現場観測を推進するとともに長期の観測データやリモートセンシングデータを利用して物質循環の実態解明を進めていきます。その成果により、環北極域陸圏における炭素を中心とする物質循環の温暖化影響の理解を深め、生態系モデルや地球システムモデルの高度化に貢献します。また観測モデルの高度化によって得られた知見がIASCやIPCCなどの報告書に反映されることを目指します。
今年度の研究概要
生物多様性と炭素固定機能、永久凍土地帯の土壌微生物相変化と植生の相互作用、地下氷、氷河の融解に伴う物質循環過程などは実態把握が不足しており、新たな現場観測を推進するとともに物質循環の実態解明を進めていきます。その成果により、環北極域陸圏における炭素を中心とする物質循環の温暖化影響の理解を深め、生態系モデルや地球システムモデルの高度化に貢献します。氷河の融解に伴う物質循環過程の詳細なメカニズムを解明するため、アラスカ氷河水における炭素系物質の同位体分析(14C, 13C)を行う。
外部との連携
JAMSTEC, アラスカ大、北海道大学
- 関連する研究課題
課題代表者
内田 昌男
- 地球システム領域
物質循環観測研究室 - 主幹研究員
- 博士(農学)
- 化学,地学,理学