ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方

資源循環過程における有害物質等の計測・試験・評価研究(令和 7年度)
Measurement, testing, and evaluation of hazardous and valuable substances in material cycles

予算区分
AW 基基イ(政策対応研究)
研究課題コード
2125AW146
開始/終了年度
2021~2025年
キーワード(日本語)
有害物質,試験評価,適正管理
キーワード(英語)
hazardus substance,testing and evaluation,appropriate management

研究概要

 廃棄物処理・資源化の過程から排出されるマイクロプラスチックやアスベスト等の粒子状物質やそれに含まれる有害物質の計測手法を確立し、作業従事者等の健康影響に関する包括的な評価を行う。製品ライフサイクルに伴うPOPs等樹脂添加剤の挙動、非意図的生成POPsの発生源等を調査するとともに、新規・次期POPs指定化学物質を含有する製品・廃棄物の実態把握のためのサンプリング法・前処理法・機器測定法を整理し、網羅分析法を開発する。廃棄物熱処理過程等での有価金属や有害物質の挙動解明を進める。土石系循環資源の利用過程における環境安全品質評価手法の規格化、微生物との相互作用による循環資源グリーンインフラ機能向上に向けた基礎技術開発・評価を行う。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備

全体計画

 マイクロプラスチック、アスベストについては、3年目までに廃棄物処理・資源化過程から排出されるマイクロプラスチック計測手法、アスベスト迅速測定法を確立し、5年目までに廃棄物処理・資源化施設から排出される粒子状物質等の有害性について包括的に評価する。POPs規制化学物質については、3年目までに製剤・製品を対象とした網羅分析法を開発し、製剤・製品中の新規・次期POPsを特定する。5年目までに廃棄物の網羅分析法を開発して新規・次期POPsを特定し、廃棄物処理施設等でのモニタリングを継続する。燃焼残渣、土石系循環資源については、3年目までに燃焼残渣の発生特性等を解明し、また、スラグ等のグリーンインフラ技術への適用可能性の基礎的な評価を行う。継続的に、環境安全品質評価手法の開発に取り組む。5年目までに、土石系循環資源を活用したグリーンインフラの基礎技術開発に取り組む。

今年度の研究概要

 大気中アスベストの迅速測定に関して、AIモデルの改良により精度を担保しつつ検出時間の短縮を図り、これを実装したアプリの上市を目指す。粒子状物質の包括的評価に関して、作業環境中の粒子状・繊維状物質やこれらに含まれる金属元素による健康影響を評価する。プラスチック循環資源に含まれる新規POPs等樹脂添加剤のハイスループット分析法を開発する。有機フッ素化合物(PFAS)の土壌収着—溶出試験法の開発に関して、メカニズムの解明のための試験系の改良および様々な性状の土壌を用いた追加検討を進め、土壌・地下水中挙動のモデル化を目指す。得られた成果は、汚染土壌・地下水中PFASの挙動解明のみならず、今後の効果的な洗浄・浄化対策への波及効果もまた期待される。植栽ユニットによるPFASの浄化に関しては、微生物分解を含めた生物反応による影響を評価するとともに、実用化に向けて、企業との連携体制を構築し、本技術の最適化及び適用可能範囲を明らかにしていく。焼却灰、下水汚泥等の資源含有量データの蓄積、溶出試験ガイダンスのISO規格化を進める。

外部との連携

環境管理センター、日本エヌ・ユー・エス、千葉大学、いであ、龍谷大学、横浜国立大学、電力中央研究所、日本製鉄、フジタ、奥村組

関連する研究課題
  • : 資源循環分野(イ政策対応研究)
  • : 資源循環分野(ア先見的・先端的な基礎研究)

課題代表者

肴倉 宏史

  • 資源循環領域
    試験評価・適正管理研究室
  • 室長(研究)
  • 博士(工学)
  • 工学
portrait

担当者