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全懸念化学物質の環境動態の把握を目指した数理モデル的手法の開発に関する研究(令和 7年度)
Research project on modeling environmental behavior of all substances of concern

研究課題コード
2125AA114
開始/終了年度
2021~2025年
キーワード(日本語)
代替物質評価,環境動態モデル,排出量推定,生物蓄積モデル,イオン性物質
キーワード(英語)
Alternative assessments,Environmental fate models,Emission estimation,Bioaccumulation models,Ionizable chemicals

研究概要

全懸念化学物質の環境動態の把握を目指して、代替物群を含めた包括的な環境リスク評価に資する排出推定および動態把握手法の開発を進める。具体的には、製品等の物質フローから排出される物質群を用途・物性等をもとに分類し効率的に評価・推定する手法や実測データと予測手法を多角的に利用し物性・排出フラックス・生物移行性を把握する手法などを開発して、多媒体環境動態モデルや体内動態モデルを活用しつつ化学物質の排出から曝露までの動態把握を進めるとともに、包括健康・生態リスク指標の開発に貢献する。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:

全体計画

3年目までに用途情報に着目して代替物群も含めた健康・生態リスクを評価するために、用途や物性値と排出量の関係を整理し、着目用途から排出される全物質の環境排出量の推定手法を構築する。さらに、イオン性物質や界面活性物質など、既存の手法では動態予測が困難な物質の環境動態を推定する手法を構築し、多くの物質に適用可能な排出・環境動態の予測手法を構築する。5年目までには、化学物質の人工圏からの排出量の空間分布・地域分布の推定手法や設定手法を構築し、さらに代謝等を考慮した生物体内動態モデルを開発する。それらの予測困難物質への拡張等により新規化学物質も含めた多くの化学物質の環境動態として、下水道網を経由する移動を含めた人工圏からの排出や、大気、水、土壌、底質など多媒体での環境中動態、生物移行や生物体内動態といった生物圏内に至る化学物質の挙動・運命を把握する手法を提示し、曝露量・曝露濃度を推定するとともに、包括健康・生態リスク指標の開発に貢献する。

今年度の研究概要

全化成品の包括的な生態リスク指標を用いた未知・未規制物質の寄与推定、広域汚染化学物質のヒト・生態系への曝露予測・検証及び寄与推定並びに取得したパラメータの妥当性確認、新規PFASを含むイオン性物質の物性推算モデル及び生物移行動力学モデルの構築・検証を行う。

外部との連携

大阪大学、埼玉県環境科学国際センター、富山県立大学、金沢大学

課題代表者

今泉 圭隆

  • 環境リスク・健康領域
    リスク管理戦略研究室
  • 主幹研究員
  • 博士(工学)
  • 工学,土木工学,コンピュータ科学
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担当者