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令和6年度複数化学物質に係る生態影響評価手法等検討業務(令和 6年度)
Contract study on the ecological risk assessment of multiple chemicals in FY2024

予算区分
BY 環境-委託請負
研究課題コード
2424BY012
開始/終了年度
2024~2024年
キーワード(日本語)
混合物,相対毒性強度,生態毒性試験,グルーピング
キーワード(英語)
mixture,relative potency factor,ecotoxicity test,grouping

研究概要

化学物質の影響評価やリスク評価は、これまで個別の化学物質を対象として進められてきており、一般環境中で想定されるような、複数の化学物質に同時にばく露された場合の影響(化学物質の複合影響)の評価手法については、あまり検討が進んでいない。このような評価手法を確立するためには、化学物質の複数同時ばく露が野生生物に対して及ぼす影響を明らかにすることが重要である。
本業務は、環境リスク評価における複合影響評価のあり方の検討に資することを目的として、複数の化学物質による生態毒性評価に係る実験的な検討を行うとともに、複合影響評価に係る段階的評価の枠組みの下で、生態影響に係る高次有害性評価を試行するものである。

研究の性格

  • 主たるもの:政策研究
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

(1)複数の化学物質による生態毒性評価に関する実験の検討、試験の実施
 試験対象物質について、魚類、甲殻類及び藻類を用いた毒性試験を実施し、生死、発達、生長又は繁殖に関わるエンドポイントへの作用・影響の有無及びNOEC(最大無影響濃度)・LOEC(最小影響濃度)又はECx(x%影響濃度)等のデータ収集を行う。
(2)生態影響に係る高次の有害性評価及びリスク評価の試行
 (1)と同様に化審法の優先評価化学物質に指定されているなど、生態リスクが懸念されている混合物や類似物質群の生態影響を対象として、化学物質の複合影響評価に係るWHO/IPCSフレームワークのTier 2に相当する有害性評価を試行する。令和5年度までの本業務の成果を踏まえ、更に必要な検討を行うことにより、物質群としてのサルファ剤、及びフタル酸エステル類(あるいはアクリル酸エステル類)のそれぞれについて、Tier 2に相当する生態リスク評価の実施に向けた有害性評価の試行結果を取りまとめる。さらに、環境中における同時測定データが得られた物質群については、Tier 2に相当する生態リスク評価の試行結果を取りまとめる。加えて、アルキルフェノール類についてTier 2に相当する生態リスク評価の有害性評価の方法案を取りまとめる。なお前年度までの業務の内容については、契約締結後、環境省より提供する。
(3)複合影響評価ガイダンス(仮称)の作成に向けた課題の抽出
 (1)及び(2)の検討を踏まえ、環境行政において実施する環境リスク評価において参照されるべき「複合影響評価ガイダンス(仮称)」に盛り込むべき課題を整理し、令和6年11月末までに提示する。また、ガイダンス(仮称)に付属するものとして、Tier 2レベルの生態リスク評価における検討手順案を作成する。
(4)検討会等への報告
 業務(1)〜(3)の結果については、環境省が別途発注する「令和6年度化学物質複合影響評価手法検討調査業務」において開催する「化学物質複合影響研究班」(年2回、web会議にて開催を想定)に報告するため、環境省担当官の指示に従い資料を作成の上、電子メール等で環境省担当官に提出する。また、同会議全てに出席し、必要に応じて資料に関する説明、質疑応答を行う。

今年度の研究概要

同上

関連する研究課題
  • 27217 : PJ2_脆弱性を考慮した生態系影響の有害性評価と要因解析に関する研究
  • : 環境リスク・健康分野(イ政策対応研究)
  • : 環境リスク・健康分野(ア先見的・先端的な基礎研究)

課題代表者

山本 裕史

  • 環境リスク・健康領域
  • 領域長
  • Ph.D.
  • 化学,生物学,土木工学
portrait

担当者