ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方

ろ材、植物、微生物の相互作用を活用したPFAS除去技術開発に向けたメカニズムの解明(令和 6年度)
Elucidation of mechanisms for the development of PFAS removal technology utilizing the interaction of filter media, plants, and microorganisms

研究課題コード
2424AN001
開始/終了年度
2024~2025年
キーワード(日本語)
PFAS,植栽ユニット,生物分解 ,微生物解析
キーワード(英語)
PFAS,planting unit,biodegradation,Microbial analysis

研究概要

ペルおよびポリフルオロアルキル物質(PFAS)は、1万物質以上あるとされており、一部のPFASについては、環境中での高い残留性や有害性が指摘されたことから、POPs条約に指定される等、社会的関心が高まっている。我々は、持続可能なPFAS浄化に向けて、植物-微生物-ろ材間の相互作用を活用した植栽ユニットの開発を進めている。これまで、ろ材や植物を用いたPFASの除去は、主に、ろ材による吸着、植物による吸収・吸着作用によるものと考えられてきた。一方、植栽ユニットによるPFASの除去は、吸着・吸収作用だけでなく、他の除去作用の関与が確認され、可能性の1つとして生物分解の関与が示唆された。本研究では、植栽の根圏効果とバイオフィルムに着眼し、植栽ユニットにおけるPFAS除去のメカニズムを解明する。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

初年度は、植栽ユニットによるPFAS除去のための必要構成を明らかにする。また、文献調査や実汚染水の水質調査を基に、効率的なPFAS除去のための必要要素について検討し、影響因子を限定した試験系を構築する。次年度では、構築した試験系を用いて、短鎖、長鎖PFASを対象にし、分解生成物を含めたPFAS除去の挙動解析を行う。更に、流入制御可能なリアクターを構築し、微生物の生息雰囲気がPFAS除去に及ぼす影響を評価するとともに、処理性能と微生物 (数・菌叢) 及びバイオフィルムの挙動を比較解析する。

今年度の研究概要

植栽ユニットによるPFAS除去作用として、1.ろ材による吸着、2.植物による吸収・吸着及び分解、3.微生物による分解、吸着が挙げられ、これら相互作用により進行するものと推測している。ポット試験を用いて、各構成要素での処理試験を実施し、各作用のPFAS除去への寄与を評価し、必要構成を明らかにする。また、文献調査や実汚染水の水質調査を通じて、PFAS除去の必要要素を検討し、影響因子を限定した試験系を構築する。

課題代表者

尾形 有香

  • 資源循環領域
    試験評価・適正管理研究室
  • 主任研究員
  • 博士 (工学)
  • 生物工学
portrait

担当者