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令和3年度農薬生態リスクの新たな評価法確立事業(調査研究)業務(令和 3年度)
FY2021 Contract research work on the development of new assessment method for ecological risk of pesticides

研究課題コード
2121BY007
開始/終了年度
2021~2021年
キーワード(日本語)
殺虫剤,ユスリカ,急性慢性比,除草剤,ウキクサ
キーワード(英語)
insecticide,midge,acute chronic ratio,herbicide,duck weed

研究概要

農薬の生態影響評価については、第5次環境基本計画(平成30年4月17日閣議決定)において、「従来の水産動植物への急性影響に関するリスク評価に加え、新たに長期ばく露による影響や水産動植物以外の生物を対象としたリスク評価手法を確立し、農薬登録制度における生態影響評価の改善を図る」こととされており、農薬の長期ばく露による影響の観点からのリスク評価の方法について検討を行うなど、常に改善する必要がある。
これを踏まえ、本業務では、環境省が別途発注する「令和3年度農薬の水域生活環境動植物に対する慢性影響評価手法等検討調査業務」と連携し、農薬の長期ばく露による影響評価の導入に係る技術的な検討等を行うことを目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:行政支援調査・研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

(1)ユスリカ幼虫に係る急性・慢性毒性値の比較
昨年度業務において、ユスリカ幼虫に係る急性毒性値と慢性毒性値の比較・考察等を実施した結果を踏まえ、殺虫剤のうち、これまでに得られた毒性データが少ない作用機作に属する農薬について毒性試験を実施し、急性毒性値(5農薬程度)及び慢性毒性値(2農薬程度)を導出することにより、昨年度の検討結果を精緻化する。
なお、急性毒性試験についてはOECD TG235(ユスリカ幼虫遊泳阻害試験)に基づき、慢性毒性試験については昨年度業務において提案されたOECD TG219(水添加による水−底質系ユスリカ毒性試験)の改良版に基づき実施するとともに、TG219改良版の有効性について考察すること。また、試験対象とする農薬は、事前に環境省担当官と協議の上、決定することとする。
(2)慢性影響評価に係る情報の整理
昨年度業務において、300農薬程度について急性慢性毒性比(ACR)を用途ごと、作用機作ごとに整理した結果を踏まえ、さらに試験生物種ごと、試験法ごとに分けてACRを算出するなどにより、個別農薬の審査の際に、慢性毒性値を推定する手段としてACRの活用が可能かどうかを判定するためのバックデータを精緻化する。なお、欧米で登録されていない農薬など、毒性データが不足しているものについて、請負者においてOECDテストガイドラインに基づく試験(魚類初期生活段階毒性試験:1農薬程度、ミジンコ類繁殖試験:3農薬程度)を実施する。試験対象とする農薬は、事前に環境省担当官と協議の上、決定することとする。
また、昨年度業務で収集した、複数の生物種の慢性毒性値のデータを基に、試験生物種の感受性差を整理するとともに、慢性影響評価に用いる不確実係数の考え方を整理する。
(3)慢性影響評価に係る検討会への出席
慢性影響評価検討業務の請負者から上記(1)及び(2)に関する情報について求められた際には、環境省担当官と協議の上、当該情報を取りまとめた資料を作成し提供する。また、同業務における検討会(オンラインで3回程度開催予定)において、必要に応じて提供した情報の説明等を行う。
(4)ウキクサ試験における毒性データベース構築に向けた業務
ウキクサを用いた試験の毒性データは、藻類に比較して非常に少なく、試験法や毒性値の信頼性評価で必要とされている知見が不足していることを踏まえ、3農薬程度について、OECDテストガイドラインに基づく生長阻害試験を行い、昨年度業務における結果と併せて、培地組成の違いによる毒性値の比較検証を行う。
(5)OECDテストガイドラインの見直しについての提案
環境省が昨年度実施した「令和2年度農薬生態リスクの新たな評価法確立事業(調査研究)業務」において作成した、藻類生長阻害試験(OECDテストガイドラインNo.201)の改訂にかかる提案書が、令和3年4月に開催されたOECDの試験法ガイドライン承認会議で承認されたことを踏まえ、珪藻の代替株及び代替培地の検証のためのリングテストの実施に向けた国内外試験機関との各種調整及び意見交換や、結果の検証を実施する。
(6)ドジョウツナギを用いた試験法に係る検討
水草のうち、単子葉で抽水植物のドジョウツナギ(Glyceria)を用いた毒性試験について、欧州で一部の除草剤及び植物成長調整剤について必須とされており、またOECDにおいても試験ガイドラインの確立が見込まれていることを踏まえ、諸外国の各種データベースや評価書などの文献調査を行い、作用機序の異なる複数の除草剤について、ウキクサとドジョウツナギの種間差に関する検討を実施する。
(7)令和4年度以降の調査研究計画の検討
現行の農薬の生態リスク評価手法について、本業務を通じて得られた知見を踏まえた上で、令和4年度以降に行うべき調査研究の業務内容の計画の提案を行う。
(8)報告書の作成
上記2.(1)〜(7)の結果を取りまとめ、報告書を作成する。

今年度の研究概要

同上

関連する研究課題

課題代表者

山本 裕史

  • 環境リスク・健康領域
  • 副領域長
  • Ph.D.
  • 化学,生物学,土木工学
portrait

担当者

  • 渡部 春奈環境リスク・健康領域
  • 山岸 隆博環境リスク・健康領域
  • 大野 浩一環境リスク・健康領域
  • 松崎 加奈恵
  • 杉浦 智子
  • 長尾 明子
  • 阿部 良子
  • 岡 健太
  • 西森 敬晃
  • 小塩 正朗
  • 新宅 洋子