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資源循環と物質管理に必要な各種基盤技術の開発と調査研究(平成 31年度)
Research and Development of Fundamental Technologies for Material Recycle and Substance Management

予算区分
AQ センター調査研究
研究課題コード
1620AQ013
開始/終了年度
2016~2020年
キーワード(日本語)
化学物質の安全性評価,有害廃棄物,残留性有機汚染物質,アスベスト,排出量推計,多媒体モデル,ストックホルム条約,難燃剤,木材処理剤,使用済み製品,ダイオキシン類
キーワード(英語)
chemical safety assessment,hazardous waste,persistent organic pollutants,asbestos,emission estimation,multimedia model,Stockholm Convention ,flame retardants,wood preservatives,end-of-life products,dioxins

研究概要

製品のライフサイクルにおける製品由来化学物質の動態や予期される影響を評価するためには、製品由来化学物質の安全性を適正に評価する試験法を必要である。 そこで、定量分析法、バイオアクセシビリティ試験、in vitro/in vivo試験による有害性試験、ナノ材料試験法、網羅的分析法など、製品由来化学物質の安全性を適正に評価する試験法を開発し、循環PG等に関連する研究 課題の推進に資する。廃棄物処理過程での副生成を含め、有害廃棄物を適正に管理することは、資源の循環利用や廃棄物の適切な処理処分を推進する上で重要かつ着実に取り組むべき政策的課題であり、現在及び今後問題化する有害廃棄物について、計測法の開発や処理技術の評価を行う。また、インベントリ調査等を通じて、適正な管理方策を検討・提言する。個々のリサイクル技術に対する期待も高いことから、これまでの技術開発研究の強みを生かした技術シーズの開発を行い、実証を検討する。具体的には、以下の3課題に取り組む。(1)製品由来化学物質の安全性の適正な評価に資する試験評価法の開発、(2)有害廃棄物の適正管理に関する研究、(3)新規リサイクル技術シーズの開発。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

(1)製品由来化学物質の安全性の適正な評価に資する試験評価法の開発
循環PGや安全確保PG、エコチル調査に関連する研究課題におけるニーズに基づき、各種試験法を開発して適用を進めていく。3年以内には、製品由来化学物 質や含有標準試料等を用いて試験法の開発を行う。5年以内には、先述の研究課題で実試料に適用して開発手法の適用性を評価する。
(2)有害廃棄物の適正管理に関する研究
POPs及び類縁物質の適正管理の研究では、1-3年目で、新規POPs含有製品のスクリーニング、循環過程での排出実態調査、毒性評価等を行う。4−5年目には、今後数年の間に新たに追加されるPOPsについても研究対象に含め、適正管理のあり方について提言する。
アスベストの適正管理の研究では、1、2年目で、レベル3石綿含有建材の発生量推計を行う。3-4年目で、ライフサイクルを通じた石綿飛散による健康リスク評価を行う。5年目でレベル3石綿含有建材のあるべき管理について検討・提言する。
(3)新規リサイクル技術シーズの開発
1-3年で、新規バイオオイルの製造技術および高圧を用いた二次電池の再生技術の基礎を確立する。4-5年目に、技術に関する実装の可能性を評価するとともに、実証を検討する。

今年度の研究概要

毒性試験評価法の開発については、皮膚経由の製品由来化学物質の生体吸収性を評価するため、模擬汗を使用する溶出試験法の開発に着手する。POPs含有廃棄物の適正管理の研究では、各国の新規POPs含有プラスチック廃棄物の処理や循環利用、環境流出の事例を収集し、特に途上国における課題を抽出する。また、リン系難燃剤や塩素化パラフィンについて、モニタリング手法を開発し、国内のリサイクル施設等においてモニタリングを実施する。さらに、その実態を再現できるモデルの開発等を行う。石綿飛散による健康リスクについての評価では、環境からの石綿曝露について生体試料の分析により評価する。

外部との連携

愛媛大学、京都大学、佐賀大学、兵庫県立大学、トロント大学、アムステルダム自由大学

課題代表者

倉持 秀敏

  • 資源循環領域
  • 副領域長
  • 博士(工学)
  • 化学工学,化学,工学
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担当者