- 予算区分
- LA 共同研究
- 研究課題コード
- 1717LA001
- 開始/終了年度
- 2017~2017年
- キーワード(日本語)
- ノンターゲット分析,精密質量,堆積物
- キーワード(英語)
- non-target analysis,accurate mass,sediment
研究概要
過去に採取した試料、あるいは極微量の試料など、貴重な試料の化学分析では、可能な限り多種類の物質を一度に測定し、最大限の情報を引き出すことが理想的である。GC×GC-HRTOFMSによるノンターゲット分析法では、数千種類の成分を同時に測定することが可能であり、これを貴重な試料の網羅的分析に用いることにより、既知の環境汚染物質だけでなく、これまで見落としていた化学物質を含めた包括的な汚染実態を明らかにすることが出来ると期待される。また近年、様々な研究分野においてノンターゲット分析の重要性が認識され始め、参加型の精密質量スペクトルデータベースが構築されつつあるが、登録データはメタボロミクス分野が主である。ノンターゲット分析法の環境分野への展開を促進するためには、環境試料中に検出された化学物質の精密質量スペクトルデータベースの構築が重要になると考えられる。
本研究では、GC×GC-HRTOFMSによるノンターゲット分析法を日本海深海堆積物コア試料に適用し、有機ハロゲン化合物をはじめとする様々な環境汚染物質の網羅的な解析を行うと共に、精密質量スペクトルデータベースを構築し、その有用性を評価する。
研究の性格
- 主たるもの:技術開発・評価
- 従たるもの:応用科学研究
全体計画
愛媛大学 沿岸環境科学研究センター 生物環境試料バンク(es-BANK)に保管されている日本海深海堆積物のコア試料をGC×GC-HRTOFMSによるノンターゲット分析手法を用いて測定し、有機ハロゲン化合物をはじめとする様々な環境汚染物質の網羅的解析を行う。年代の異なる堆積物中に存在する様々な化合物の比較解析を行うことで、これまで見落とされていた化学物質の海洋汚染の実態と経年変化を明らかにする。また堆積物中に検出された化合物の精密質量スペクトルや保持指標などの情報をデータベースに登録し、他試料の再解析に適用することで、構築した精密質量スペクトルデータベースの有用性を評価する。
今年度の研究概要
上記の全体計画にそって、研究を行う。
外部との連携
愛媛大学 沿岸環境科学研究センター 国末 達也 教授