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沿岸域湿地におけるマングローブ植林の統合データベース構築と植生群落の空間解析(平成 25年度)
Integrated database construction and spatial analysis of mangrove forest in coastal wetland

予算区分
AO 分野横断
研究課題コード
1115AO001
開始/終了年度
2011~2015年
キーワード(日本語)
マングローブ,自然再生,リモートセンシング,GIS,戦略的環境アセスメント
キーワード(英語)
mangrove, nature restoration, remote sensing, GIS, Strategic Environmental Assessment

研究概要

経済発展の目覚ましい東南アジアにおいては、生態系サービスの面で価値の高い沿岸性湿地の生態系が急激に減少している。特にその大きな理由は地域経済活性化のための推進されている水産養殖地域の急拡大である。しかし近年、生物多様性保全の側面からマングローブ林をはじめとする湿地生態系の保全や再生がグローバルな環境政策として大きな注目を集めている。
 本研究の目的は「アジア沿岸域の湿地の変容解明と自然再生の支援」であり、特に「変容の解明」および「生態系サービスに着目した湿地の自然再生」を軸に研究を推進する。具体的には、過去に行われた植林に関する統合型のデータベース構築と植生群落の時空間的な解析を行う。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備

全体計画

研究対象地はベトナム沿岸域を中心とし、過去数十年にわたる湿地の変化を衛星画像等の解析を通じて定量的に把握する。また、マングローブ植林地における土地利用改変と植林履歴を統合化した空間的なデータベースを構築する。また次の段階において、植林後の成長段階をモニタリングすることを通し、現在行われているマングローブ植林活動の効果的な対象地選定と地域的なゾーニングを行う。特に植林されたマングローブの定着後の成長段階に関して年輪解析等を用い分析することを通し、より効率性の高いマングローブ再生事業の実施計画支援を行う。

今年度の研究概要

研究3年目にあたる今年度においては、ベトナム沿岸域のQuangNinh省やメコン地域を具体的な調査地と定め、過去に行われたマングローブ植林地域を対象にGISを用いてデータベース構築と空間解析を進める。また今後実施される植林地において現地調査を実施し、植林樹種潮位変動・地形・立地環境属性などの情報を解析する。エビ養殖池のGISデータベースに関してはより広範囲に拡大すると共に、過去の植林履歴等を属性情報として結合する。将来的には、GISを用いた空間情報解析と植林専門家・地元関係者の知見を統合して将来的な自然再生エリアの決定を支援する予定である。

関連する研究課題

課題代表者

亀山 哲

  • 生物多様性領域
    生態系機能評価研究室
  • 主幹研究員
  • 農学博士
  • 生物学,情報学,農学
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担当者

  • 野原 精一