- 予算区分
- BE 環境-循環型社会
- 研究課題コード
- 1113BE009
- 開始/終了年度
- 2011~2013年
- キーワード(日本語)
- 有害,危険,安全,電池類,回収・リサイクル
- キーワード(英語)
- hazardous, dangerous, safe, batteries, collection and recycling
研究概要
自治体や民間の処理施設や輸出現場などで有害危険な製品・部材が不適切な取扱いを受けることによって、火災事故や環境汚染を生じる事例がこれまで報告されてきた。本研究では、家庭や事業所から廃棄される有害危険な製品・部材を抽出し、火災事故や環境汚染に至る原因や現在のフロー・処理過程を把握するとともに、代替策として安全面や資源回収の観点からも望ましい回収・リサイクルシステムの構築を目的とする。そのために、事故事例や環境汚染事例の調査・解析と、現在の国内フローや各施設での取扱い・金属挙動の調査を行い、その安全性や資源回収の状況を把握する。そして、処理施設などにおける安全管理指針の策定や製品設計への提言も含めて、安全で効果的な回収・リサイクルシステムを提示する。以上より、処理段階での事故リスクを減少させるとともに、消費者の分別意識向上や資源回収効率の高いリサイクルシステムの構築を目指す。
研究の性格
- 主たるもの:政策研究
- 従たるもの:行政支援調査・研究
全体計画
H23年度
自治体・民間の処理施設、ならびに輸出現場などにおける火災・爆発事故や環境汚染について、その事例を収集、分析する。電池類、トナーなどを候補として、有害危険な製品・部材を抽出する。
自治体の処理、民間の自主的回収、ならびに輸出に至る国内フローや自治体の分別・処理プロセスの概略を把握する。実際の処理施設における投入・排出物の調査によって、金属元素の挙動の概略を求める。
さらに、欧州など諸外国における有害危険な製品や部品の回収・リサイクルシステムや取扱い状況を調査する。
H24年度
火災事故や環境汚染事例の情報収集を継続し、関連品目、原因、被害状況などを解析する。解析結果に基づき、必要に応じて有害危険な製品や部品の抽出を追加する。
国内フローや自治体の分別・処理プロセスについて不明な点の捕捉調査を行う。処理施設の金属挙動の調査事例を追加するとともに、熱力学解析によって、有害性物質の捕捉や資源性物質の回収状況などを明らかにする。また、民間のリサイクル施設における事故防止対策や有害性・資源性物質の管理状況を把握する。
国内関連規制や国際動向とも整合する、有害危険な製品・部材の回収・リサイクルのための改善策を検討する。
H25年度
火災事故や環境汚染事例の発生に応じて、情報収集を継続する。
自治体の処理、民間の自主的回収ならびに輸出に至る国内フローや自治体の分別・処理プロセスをとりまとめる。また、処理施設の金属挙動調査などから、有害性物質の捕捉と資源性物質の回収向上に望ましい処理のあり方を検討し、危険性評価試験の結果をとりまとめる。
短期的に可能な目標として、自治体における有害危険な製品や部品の分別方法や、自治体・民間における安全管理指針を提示する。また、中長期的な目標として、製品設計への提言も含めた、安全で効果的なリサイクルシステムを提言する。
今年度の研究概要
自治体・民間の処理施設、ならびに輸出現場などにおける火災・爆発事故や環境汚染について、先行の研究実績・データベースの活用やヒアリング調査などによって、その事例を収集、分析する。リチウムイオン電池、リチウム電池、その他電池類、トナーなどを候補として、有害危険な製品・部材を抽出する。
自治体の処理、民間の自主的回収、ならびに輸出に至る国内フローや自治体の分別・処理プロセスの概略を把握する。実際の処理施設における投入・排出物の調査によって、金属元素の挙動の概略を求める。
さらに、欧州など諸外国における有害危険な製品や部品の回収・リサイクルシステムや取扱い状況を調査する。
外部との連携
消防庁消防大学校消防研究センター(共同研究者)
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