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第6回韓中日三ヵ国環境研究機関長会合(TPM6)の開催について

【研究所行事紹介】

企画部 広報・国際室

 平成21年11月25日から27日までの3日間に亘り,韓国・ソウル市において,国立環境研究所(日本),国立環境研究院(韓国),中国環境科学研究院(中国)の理事長・院長が出席して,第6回韓中日三ヵ国環境研究機関長会合(TPM6)が開催されました。

 この会合は,平成16年2月に日本,韓国,中国における中核的な環境研究機関がより緊密に協力していくための枠組みとして設置され,以後,ほぼ毎年各研究機関が持ち回りで開催しており,今回で6回目となります。

 TPM6は,26日に韓国国立環境研究院の尹(YOON)院長の開会挨拶でスタートし,国立環境研究所大垣理事長及び中国環境科学研究院の孟(MENG)院長による挨拶がありました。

 引き続いて,各研究機関の研究活動の概況が紹介された後,TPMの枠組みの下での研究協力についてのレビューが行われました。国立環境研究所からは,「水質汚染防止 -中国農村地域における生活排水の分散型処理-」について発表しました。

 また,韓国国立環境研究院から,新たな共同プレジェクトとして「リサイクル製品のリスクアセスメント及び安全性ガイドラインに関する研究」の提案があったほか,研究者の交流システム等々に関して意見交換を行いました。韓国の新たな提案については,三者において基本的に合意し,早期に細目について意見交換することにしました。翌27日には,これらの合意事項を内容とした共同コミュニケに,三機関の理事長・院長が署名しました。

 なお,TPM2からその開催に併せ,特定テーマについてのワークショップを開催しており,今回のテーマは,「気候変動への適応を通じた低炭素社会の実現」でした。国立環境研究所からは,「気候変動シミュレーションのための大気・海洋結合循環モデル“MIROC”の新バージョンの紹介」,「GOSATによる地球規模の炭素分布の観測及び気候変動研究における役割」及び「気候変動政策の評価の概要及び2050年に向けての日本とアジアの低炭素社会の研究」について発表しました。

 次回のTPMは,中国環境科学研究院の主催で,2010年の秋に中国・青島において開催される予定です。

共同コミュニケに署名
 (左 : 中国環境科学研究院孟院長,中 : 韓国国立環境研究院尹院長,右 : 国立環境研究所 大垣理事長)
共同コミュニケの署名を終えて