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 厄年とはよくぞ言ったものだ。この1年間,次から次へと体調と崩した。幸い大事にはいたってないが,「無理しない」だけでは健康は維持できない。時間的にも経済的にも自分の身体に投資するつもりで積極的に何かをやらなければ,健康を維持できない歳になってきた。

 心配されていたSARS発症のニュースが流れてきた。今冬は,どこまで被害が広がるのであろうか。予断を許さない。

 鳥インフルエンザによるニワトリの被害が79年ぶりに日本(山口県)で起こった。ベトナムやタイでは人への感染で死者が出ている。可能性は低いもののニワトリからヒトへの感染は起こるとのことで,ヒトの間でも変異により感染力を持つようになるのではないかなど,心配されている。

 ウィルスではないが,米国のBSEの問題も日本の牛肉市場に大きな影響を与えている。大手牛丼屋チェーンでは,販売中止に追い込まれたり,看板名とは違うメニューを出さざるをえない状況までになった。

 どんなに科学が進歩しても,それをあざ笑うかのように,人類を混乱に陥れる問題が起こる。最近では特にそのような話題が多くなった。

 一方,中国ではSARSワクチンが開発され,臨床試験に入っているという。BSEに対しては,食の安全を確保するために,日本では免疫生化学的技術による全頭検査が実施されている。このような対応も科学技術の進歩が可能にした。

 しかし,科学の進歩によってどこまで,いつまで太刀打ちできるのか。科学技術への「過信」によって,科学技術の進歩自身が将来人類に重大な影響をもたらす可能性すらあるのではないか。

 自分の健康問題と話の次元は異なるかもしれないが,健康でいるためには,自分の身体に対する「過信」,症状が出ても現代の医療技術ならば何とかなるという「過信」は禁物である。しっぺ返しが来てから後悔しても,もう遅い。

(M.O.)