2015年6月30日
3R(スリーアール)と使用済み電気製品
コラム1
3Rとは、リデュース(Reduce、廃棄物の発生抑制)、リユース(Reuse、再使用)、リサイクル(Recycle、再生利用)の頭文字をとってできた言葉です。リデュースはごみを減らすこと、リユースは再使用すること、リサイクルは資源として再び利用することをいいます。2004年のG8サミットで小泉元首相が「3Rイニシアティブ」を提唱し、翌年に3Rイニシアティブ閣僚会合が日本で開催されてから、世界でもよく知られるようになりました。
2000年に制定された循環型社会形成推進基本法には、リデュース、リユース、リサイクルの順に優先順位があると述べられていました。3Rの考え方は、「大量生産・大量消費・大量廃棄」型の経済社会から脱却して、資源の消費を抑制し、環境への負荷が少ない「循環型社会」を構築するための重要な手段として、この基本法の中に既にこめられていたともいえます。基本法では、リサイクルは再生利用(マテリアルリサイクル)と熱利用(サーマルリサイクル)に分かれていますが、リサイクルの中でも再生利用の方が優先順位が高くなっています(図1)。
しかし、家電リサイクル法や小型家電リサイクル法のような電気製品のリサイクルに関する法律では、リサイクルだけを推進しているといわれることもあります。そこで、リデュースやリユースをどのように促進するかが今後の課題です。
また、アジア地域でも、循環型社会を構築することが大きな課題であり、そのためには各国で使用済み電気製品の3Rを進めながら、不適正な輸出入を防止することが必要です。リサイクルの施設が不十分な国も多いので、一部の電子部品については日本が輸入をしてリサイクルすることを始めています。
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