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バイオアッセイを用いた内分泌かく乱化学物質への対応と水環境管理手法への応用に関する研究のあゆみ

 本研究は、2003年より、環境省事業の一環として実施しており、生態影響試験を中心に、内分泌かく乱化学物質問題への対応や増加し続ける化学物質への管理手法の検討に取り組んできました。

ミジンコを用いた甲殻類の内分泌攪乱作用メカニズムの解明(2003~2004年度)

ミジンコ類の内分泌かく乱作用におけるメカニズムを解明し、無脊椎動物の内分泌かく乱化学物質検出法の開発に資する研究を行いました。通常、単為発生のためメス仔虫しか発生しないミジンコ類に、セスキテルペノイド系ホルモン(幼若ホルモン)を投与すると、オス仔虫が発生することを発見しました。

内分泌かく乱化学物質に対する試験法開発に関わる研究(2003~2010年度)

魚類及び無脊椎動物を用いた試験法及び評価法を開発するための基礎研究を行い、また、国際的な枠組みの中で試験法の妥当性を検証しました。この成果の一部は、内分泌かく乱化学物質に対するスクリーニング法(TG229,TG230,改良TG211)としてOECDテストガイドライン化に貢献しました。最近では、親から孫の代まで調べる試験(多世代試験)を構築するため、メダカを用いた試験法の検証作業を行っています。

生物応答を利用した水環境管理手法の検討(2009~2010)

生物応答(バイオアッセイ)を利用した水環境管理手法の将来的な利用に関する基本的な方向性を検討しています。また、藻類生長阻害試験、ミジンコ類繁殖阻害試験、魚類初期胚・仔魚短期毒性試験等を実施し、選定された試験方法の適用可能性を検証しました。


これらの研究は以下のスタッフ・組織によって実施されました(所属は当時、敬称略)

研究担当者

  • 国立環境研究所
    鑪迫典久、平井慈恵、小田重人、小塩正朗、岡 知宏、白石不二雄、白石寛明
  • 自然科学研究機構 基礎生物学研究所
    渡邉 肇、井口泰泉
  • 熊本県立大学
    有薗幸司
  • 徳島大学
    山本裕史
  • 愛媛大学
    森田昌敏