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国立環境研究所における気候モデル研究の歩み

 国立環境研究所(NIES)では、平成3年度から以下の課題に沿って、東京大学気候システム研究センター(CCSR)と共同で、気候モデルの開発と地球温暖化予測の研究を行ってきました。平成14年度からは、さらに地球フロンティア研究システム(現海洋研究開発機構地球環境フロンティア研究センター、FRCGC)がこの共同研究に加わりました。

課題名:気候モデルによる気候変動評価に関する研究(平成3〜8年度)

 CCSR/NIES大気大循環モデルおよびCCSR海洋大循環モデルの第一版が完成し、これらのモデルが世界の他のモデルと比較して遜色ない気候再現性を持つことが確認されました。

課題名:気候・物質循環モデルによる気候変動の定量的評価に関する研究(平成9〜11年度)

 CCSR/NIES大気海洋結合気候モデルの第一版が完成し、我々のグループとしては初の地球温暖化予測実験を行いました。当時としては、エアロゾルの取り扱いを特に詳しく行いました。

課題名:気候変動の将来見通しの向上を目指したエアロゾル・水・植生等の過程のモデル化に関する研究(平成12〜14年度)

 「フラックス調節」を用いない、CCSR/NIES大気海洋結合気候モデルの新バージョンを開発しました。また、モデル中のエアロゾルや水循環と衛星データとの詳細な比較も行いました。

課題名:高分解能大気海洋モデルを用いた地球温暖化予測に関する研究(平成14〜18年度)

 地球シミュレータ用のCCSR/NIES/FRCGC気候モデルを開発し、地球シミュレータ上で、高解像度モデルによる温暖化予測実験や、中解像度モデルによる20世紀再現等の様々な実験を行っています。

課題名:大気中の水・エネルギー循環の変化予測を目的とした気候モデルの精度向上に関する研究(平成15〜17年度)

 エアロゾルや対流圏オゾンのモデルの高度化と、モデル中のエアロゾルや水循環と衛星データとのさらなる比較・検証を行っています。


 これらの研究は、環境省地球環境研究総合推進費及び文部科学省「人・自然・地球共生プロジェクト」の課題として実施されています。
 この研究は以下の組織・スタッフにより実施されてきました。

研究担当者

  • 大気圏環境研究領域
    江守 正多、野沢 徹、日暮 明子、小倉 知夫(以上、地球温暖化研究プロジェクト併任)、菅田 誠治、永島 達也、横畠 徳太、岡田 直資、塩竈 秀夫、鵜野 伊津志(現 九州大学)、神沢 博(現 名古屋大学)、中根 英昭、高藪 縁(現 東京大学)、大楽 浩司(現 防災科学技術研究所)

共同研究機関・共同研究者

  • 東京大学 気候システム研究センター
    住 明正、木本 昌秀、中島 映至、高橋 正明、羽角 博康、阿部 彩子、松野 太郎(現 海洋研究開発機構)、杉ノ原 伸夫(現 海洋研究開発機構)、山中 康弘(現 北海道大学)、沼口 敦(故人)
  • 海洋研究開発機構 地球環境フロンティア研究センター
    高田 久美子、西村 照幸、鈴木 恒明、對馬 洋子、鈴木 立郎、坂本 天、長谷川 聡、須藤 健悟
  • 東京大学生産技術研究所
    沖 大幹
  • 森林総合研究所
    渡辺 力
  • 九州大学
    竹村 俊彦
  • 北海道大学
    渡部 雅浩
  • 高度情報科学技術研究機構
    井上 孝洋