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「持続可能な交通に関する研究」の全体構成

本研究は以下の4つの課題に沿って平成6〜14年度にかけて実施されました。

課題1 環境保全に対応した陸上移動媒体(エコビークル)に関する基礎研究(平成6〜8年度)

 下記課題2と連携しつつ、新型電気自動車の5分の1のクレイモデルを制作、続いて実車ルシオールを試作、車体の性能評価と改良、専門家による試乗と評価を行いました。

課題2 地球温暖化対策技術の評価手法の開発および対策の総合評価に関する研究(平成6〜8年度)

技術評価のためのライフサイクルCO2排出量の分析に関する研究

 ライフサイクル全般CO2排出量に着目し、原材料や製品の生産に伴うCO2排出量の推計方法を開発し、排出源単位を整備するとともに、これを使った電気自動車とガソリン車の比較を行いました。

コミュータ交通分野の車輌の社会的受容性に関する研究

 コミュータ型電気自動車について、約40名の専門家からなる検討会を設置し、その概念を構築、新たなアイデアの採用や開発、バッテリービルトイン式フレーム構造等について検討しました。

課題3 低環境負荷型都市交通手段に関する研究(平成9〜11年度)

次世代型電気自動車の普及に当たっての問題点の解明とその対応策に関する研究

 課題1で開発した電気自動車ルシオールの走行性能や居住性、快適性等に対するアンケート調査を国内外で実施、普及に当たって重視される車輌価格と性能に関するデータを集めました。

低環境負荷目標達成のための都市交通システムの再構築に関する研究

 運輸交通分野でのCO2排出量の経年的傾向の分析と将来推計を行うとともに、EU諸国で行われている環境負荷削減施策に関する情報を収集し、日本の実情にあった交通や土地利用計画、財源、税制などを組み合わせた各種施策のパッケージを明らかにしました。

課題4 交通需要の地域特性に適合した運輸部門の環境効率向上策とその普及促進策に関する研究(平成12〜14年度)

輸送機関の環境効率評価と需要に適合した普及促進策に関する研究

 自動車を直接利用する際の環境負荷と、その利用のための必要なエネルギー資源の生産から供給までの環境負荷を合わせて評価するため、車輌の駆動方式とエネルギーの種類およびその生産・輸送プロセスについての関連図を作成し、それを元にWell-to-wheel分析という手法で評価を行いました。

 課題1は平成6〜8年度科学技術振興調整費による省際基礎研究として、課題2〜4は平成6〜14年度地球環境研究総合推進費研究として、以下の組織・スタッフ(当時)により実施されました。

研究担当者

課題1〜3

  • 地域環境研究グループ
    清水 浩(現在慶應義塾大学)、森口祐一、近藤美則
  • 社会環境システム部
    乙間末広(現在北九州市立大学)、森 保文

課題4

  • PM2.5・DEP研究プロジェクト
    近藤美則、松橋啓介、工藤祐揮
  • 社会環境システム研究領域
    森口祐一

研究協力者

  • 永田勝也(早稲田大学)、藤井美文(文教大学)、外岡 豊(埼玉大学)、飯倉善和(岩手大学)、宮崎 武(電気通信大学)、氏家康成(日本大学)、藤岡健彦(東京大学)、河野通方(東京大学)、堀 洋一(東京大学)、浅井和弘(東北工業大学)、藤中正治(東京電気大学)、石谷 被災(東京大学)、六川修一(東京大学)、佐藤成生(システム総合研究所)、林 良嗣(名古屋大学)、中村英樹(名古屋大学)、加藤博和(名古屋大学)