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2015年3月31日

汎用IT製品中金属類のライフサイクルに着目した環境排出・動態・影響に関する横断連携研究(分野横断型提案研究)
平成23~25年度

国立環境研究所研究プロジェクト報告 SR-108-2014

表紙
SR-108-2014 [10.5MB]

 国立環境研究所では、汎用IT製品に含まれる金属類について、その環境中への排出、排出後の動態及びその影響に関する研究に取り組んできました。特にレアメタルは、近年需要が急増している一方で、その有毒性が明らかになりつつあり、製品の製造、流通、使用及びリサイクルといった製品のライフサイクルの各場面に着目し、環境中への排出を監視することが必要になっています。

 本報告書は、汎用IT製品に含まれる金属類について、1) 製品ライフサイクルでの排出調査・解析研究、2) 海外E-waste(廃電気電子機器)処理サイトにおける汚染調査、3) レアメタルの大気中濃度の経年変化、4) 水土壌圏における動態・環境影響評価研究についての成果をとりまとめています。

 本研究では、以下のような研究成果が得られました。
1) レアメタルの製品中含有量の標準分析法が存在しないため、複数機関参加による相互検定を行い、暫定分析法を提示しました。
2) フィリピンのE-waste処理現場の作業者は、床面ダストや土壌に含まれる金属類を体内に取り込むことによる健康リスクが高い傾向が示されました。
3) この10年間にインジウムが急激に使用されるようになってきたにもかかわらず、都内大気中のインジウム濃度は減少傾向にあることが明らかになりました。
4) 製品中のレアメタルは、酸性環境で溶出が促進されることや、土壌が廃電子基板から鉛の汚染を受けた場合、土壌中の生物構成に変化が生じ、金属耐性をもつ細菌相にシフトする可能性があることなどが明らかになりました。

 本報告書が、汎用IT製品に含まれる金属類の管理と環境負荷低減に役立つことを期待しております。


(環境リスク研究センター 中島大介、資源循環・廃棄物研究センター 滝上英孝(編者))

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