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ホーム > 刊行物 > 国立環境研究所ニュース > 9巻 > 1号 (1990年4月発行) > 家庭で出来る排水対策について

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研究ノート
家庭で出来る排水対策について
水落  元之

わが国における河川,湖沼,海域の水質は改善されたものの,環境基準(生活環境項目)の達成率は依然として70%程度である。これらの水域に流入する汚濁物質の50-60%程度は,未処理で放流されている生活雑排水に起因しており,水質の改善には,生活雑排水の負荷の低減が不可欠である。また汚濁負荷の大半は,調理にともなう台所からの排水によるものであり,この段階での対策が最も効果的である。環境庁の生活雑排水対策推進指導指針では,台所での対策として,三角コーナーの使用,食後の食器あるいは調理に用いた鍋等に残った油,ソースなどはよく拭き取ってから洗う,使い終わった食用油の回収,汚濁負荷の高いビールや酒は流さない(つまり飲みきって下さいということ)等を示している。この対策の中で食後の食器の拭き取りの効果について検討した結果を紹介する。表に示した二つの献立で実際に4人分の料理を作り,それぞれの場合について拭き取りの効果を検討したものである。献立そのものはわが家の場合と比べてかなり豪華ではあるが,それはさておき,拭き取りの効果がかなり大きい事が分かる。特にとんかつの場合はBODの負荷量を24.9gも減らすことが出来る。また湖沼の富栄養化の原因となる栄養塩である窒素,リンについても顕著な削減効果が認められた。

今回紹介したのは指針に示されている対策の内で拭き取りの効果のみであったが,すべての対策が実施されたとすると計算上は家庭雑排水のBOD負荷量の約50%が削減可能となる。これらの対策は多くの地域で実践活動として行なわれ,ある程度の汚濁負荷の削減効果は認められているものの,その効果はまだまだ不十分であると思われる。現在,地球環境問題が大きく取り上げられており,自分たちの目を上へ上へと向けることがブームになっている感があるが,足元を見つめていくことも地球環境問題解決への重要な一歩ではないだろうか。

(みずおち  もとゆき,技術部理工施設管理室)

表  食後の食器等の拭取り効果

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