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2015年12月28日

国際アドバイザリーボード助言会合開催報告

青野 光子

 第3 期中期計画期間中(平成23~27 年度)に国立環境研究所(以下、国環研)で得られた研究成果や今後国環研で行う研究の方向性などに対して、国内ばかりでなく海外からも評価や助言を受けるために、2 年間の準備期間を経て、幅広い知見を持った海外の学識者による「国際アドバイザリーボード(IAB)」が設置され、その初めての会合が平成27 年8 月17 日(月)から19 日(水)の3 日間にわたってつくば市で開催されました。

IAB 委員と国環研関係者

 議長のミランダ・シュラーズベルリン自由大学教授をはじめ、アメリカ、オーストリア、スウェーデン、タイ、ドイツの各国で活躍している8 名の学識経験者をIAB 委員としてお招きし、前夜のバーベキューに始まり、真夏の3 日間、文字通り朝から晩までの活気あふれる会合となりました。全体会合として、研究所全体の研究と災害環境研究に関する研究に加え次期(第4 期)中長期計画に関する発表と議論が行われ、各研究センターの研究に関する発表は二つの分科会においてきめ細かい議論が行われました。国環研からの発表に対し、IAB 委員から科学的・学術的な貢献、課題解決を意識した研究展開、国際的な協力関係や研究計画の方向性等に関して、非常に有益な助言をいただきました。最終日には「国環研はアジア地域における最も重要な環境研究機関の一つであり、勤勉かつ高い目的意識を持った研究者により、世界的な研究プロジェクトが牽引されている」とのお言葉をいただくことができ、国環研一同、大きな励みとなりました。会合に先立って、国環研で行われている研究活動に対する理解を深めていただくためIAB 委員に事前に研究成果を説明する資料を送付したことが非常に役に立ったとのご意見もいただきました。

 また、1 日目の午後いっぱいを使って行われたタイムカプセル棟等の研究所の施設見学も大変好評でした。2日目の夜に行われたレセプションも盛況で、IAB 委員と若手を含む多くの国環研研究者との活発な交流が行われました。

 IAB 委員からの助言をとりまとめた報告書を、12 月11 日に国環研ホームページで公開しましたので、是非ご覧いただければと思います。非常にお忙しい中、国環研のために貴重な時間と労力を惜しみなく使っていただいたIAB 委員各位に心から感謝を申し上げます。

(あおの みつこ、企画部 研究推進室長)

循環廃棄物研究棟にて、廃棄物の熱処理プラントについて説明
環境リスク研究棟内流水曝露装置前にて、メダカの観察