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2015年6月30日

中古電気製品の輸出

コラム2

 日本の使用済み電気製品は、中古電気製品や金属スクラップとして輸出されています(図2)。

図1
図2 中古電気製品の輸出入を含む、輸出国と輸入国でのフロー全体のイメージ

  使用済み電気製品が家電リサイクル法などの法律に基づいてリサイクルされれば、リサイクルの流れ(フロー)を確認できます。しかし、法に基づかない回収では、回収量を正確に把握することはできません。不用品回収業者による回収ルートはその典型で、「見えないフロー」と呼ばれています。このフローでは、多くの中古電気製品はリユース目的で中国以外の海外へ輸出されているか、金属スクラップに混ぜられて中国へ輸出されていると考えられています。

 家電4品目は、日本の貿易統計の中古品の品目分類から、輸出先を把握できます。例えば、テレビはフィリピン、ベトナム、マカオなど、冷蔵庫は香港などの経由地を経て東南アジアやアフリカへ輸出されています。家電4品目以外は、貿易統計に品目分類がありませんが、輸出単価を用いて検討できる場合があります。それによれば、携帯電話は香港やアフガニスタンなど、パソコンは香港などが主な輸出先のようです。一方で、その他の小型家電については、輸出状況を把握することは簡単ではありません。

 このような使用済み電気製品の輸出は、リユースできない使用済み電気製品のごみ処理のためではないか、と懸念されることがありますが、一部の悪質な事例を除いてほとんどそれは考えられません。むしろ、リユースしてもごく短い期間でごみになることや、再組み立て品を生産した後、残渣(ざんさ)が不適正に処分されることが懸念されます。フィリピンなどで日本の中古電気製品へのニーズはあるものの、近年は、不正輸出を取り締まるため国際的に輸出入規制が強化されつつあり、日本でも水際の輸出管理の強化が求められています。

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