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大気汚染・気候変動の予測精度向上にむけた大気HOx 生成経路調査システムの構築(令和 7年度)
Development of a System for Investigating HOx Formation Pathways to Improve the Predictive Accuracy of Air Pollution and Climate Change

研究課題コード
2526AN001
開始/終了年度
2025~2026年
キーワード(日本語)
対流圏オゾン,シミュレーションチャンバー,HOxラジカル
キーワード(英語)
Tropospheric ozone,Simulation chamber,HOx radicals

研究概要

HOx(OH、HO2、RO2の総称)が作る連鎖反応サイクルは大気汚染や気候変動予測に重要なPM2.5、オキシダント等の大気二次汚染物質生成の中心機構である。しかしHOx自体の生成過程は十分把握されていない。本研究では、そのような大気二次汚染物質生成機構の定量的な把握に向け大気HOxの生成経路調査システムを構築する。システムに必要なHOx濃度化学増幅計測装置(PERCA)を立ち上げる。スモッグチャンバー実験にて参照物質の光化学反応測定を行い、大気化学モデル計算と比較し妥当性の検証を行う。
以下の成果が期待される。
1.スモッグチャンバー施設を利用した個別成分を対象としたHOx生成経路の調査が可能になる。
2.新たなHOx生成経路を提案・定量化することに成功すれば大気二次汚染物質生成機構の定量性が向上し、大気汚染や気候変動予測の精度向上に貢献することができる。
3.実大気観測にシステムを拡張することで新規経路の実大気における検証を行うことが可能となる。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

申請者がすでに運用している総OH反応性測定装置に、HOx濃度測定装置(PERCA)を新たに加え、両者を用いた大気HOx生成経路を調査するシステムを構築する。総OH反応性およびHOx濃度を同時に計測することにより、総HOx生成速度を算出し、個別成分から見積もる個別HOx生成経路と比較することで、未把握経路の調査を行う。本課題では、閉鎖系であるスモッグチャンバーを用い既知の光化学反応を測定し、詳細大気化学モデル計算と比較することで、システムの妥当性を検証する。

研究計画
一年目:PERCAおよびPERCA校正システムの設計・制作および立ち上げ、校正を行う。
二年目:チャンバー実験を行い、詳細大気化学モデル計算と比較することで手法の妥当性検証を行う。

今年度の研究概要

大気HOx生成経路を調査するシステムに必要なHOx濃度測定のため、PERCAおよびPERCA校正システムの設計・制作および立ち上げ、校正を行う。

課題代表者

坂本 陽介

  • 地域環境保全領域
    広域大気研究室
  • 主任研究員
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担当者