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高度な大気汚染予測のための複合衛星によるエアロゾルデータ同化手法の改良(令和 7年度)
Development of an aerosol data assimilation method by using multiple satellites for advanced air pollution forecast

研究課題コード
2527LA001
開始/終了年度
2025~2027年
キーワード(日本語)
エアロゾル,大気汚染予測,エアロゾル同化
キーワード(英語)
aerosol,air pollution forecast,aerosol data assimilation

研究概要

近年では複数のエアロゾル衛星成果物が増えており、特に異なる衛星成果物を組み合わせた複合衛星によるエアロゾル衛星成果物が利用可能となってきた。本課題では、GCOM-C/SGLIやEarthCARE/ATLID等を含めた様々な複合衛星のエアロゾル衛星成果物を利用し、高解像度計算が可能な大気汚染物質輸送モデル(NICAM-Chem)およびエアロゾルデータ同化手法を用いて、大気汚染予測シミュレーションに役立て、エアロゾル再現性を向上させることを目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

国立環境研究所で利用している全球高解像度モデルNICAM-Chemを用いた大気汚染予測システムの高度化を進める。そのために、NICAM-Chemによるエアロゾルデータ同化を実施する。用いる衛星データは、GCOM-C/SGLI、ひまわり/AHI、AQUA/MODIS、CALIPSO/CALIOP、EarthCARE/ATLID等による複数の衛星エアロゾルプロダクトを利用する。このうち、GCOM-C/SGLIとひまわり/AHIはJAXA/EORCから提供される複合データを利用する。また、AQUA/MODISとCALIPSO/CALIOPは国立環境研究所・気象研究所・九州大学から提供される複合データを利用する。その他、EarthCARE/ATLIDのエアロゾル情報を用いたデータ同化も実施する。また同化なしのNICAM-Chemのモデル改良は継続して行い、地上および衛星観測結果を用いた検証も行う。得られた結果は、現在国立環境研究所で運用されているVENUSの初期値や境界値にも利用する。

今年度の研究概要

このような目標のもとで、2025年度はGCOM-C/SGLIとひまわり/AHIの複合データを利用し、NICAM-Chemに搭載されたエアロゾルデータ同化を実施し、モデル・衛星の問題点を抽出する。また、AQUA/MODISとCALIPSO/CALIOPの複合データを利用し、エアロゾル鉛直分布の情報を加味したNICAM-Chemエアロゾルデータ同化も実施し、エアロゾル鉛直情報の有用性を探求する。また、EarthCARE/ATLIDのデータを用いたエアロゾルデータ同化にも着手する。エアロゾル同化を通じて得られた知見をNICAM-Chemモデルの精緻化に反映させる。

外部との連携

JAXA/EORC (第4回地球観測研究公募), 中国科学院大気物理研究所

課題代表者

五藤 大輔

  • 地域環境保全領域
    大気モデリング研究室
  • 主幹研究員
  • 博士(理学)
  • 化学,物理学
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