- 予算区分
- AN 所内公募B
- 研究課題コード
- 2525AN001
- 開始/終了年度
- 2025~2025年
- キーワード(日本語)
- ナノプラスチック,蛍光タンパク質,有害性スクリーニング
- キーワード(英語)
- nanoplastic,fluorescent protein,hazard screening
研究概要
ナノプラスチック(NP)粒子は材質や粒子径など多様な物理化学的性状を持つ。生態系や健康への有害性が報告されているが、作用機序や物理化学的性状との関連は不明な点が多く、有害性評価には動物実験を補完する迅速な方法が必要である。本研究では、培養細胞と蛍光タンパク質センサーを用いた有害性スクリーニング系を開発する。標準粒子作製や体内・細胞内動態解析を行う研究者らと協同し、スクリーニング系の性能評価とNP粒子への応答解析を目指す。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:技術開発・評価
全体計画
(1)スクリーニング系の条件検討と評価
蛍光タンパク質センサーを、U-2OS細胞など従来毒性試験に用いられてきた培養細胞や、NP粒子に曝露されやすい消化器系、呼吸器系の培養細胞に発現させて撮影し、輝度と細胞面積の積算値を定量解析する実験系を確立する。OECDテストガイドラインの毒性試験法でバリデーションに用いられる化学物質を投与した際の応答を観察し、有害性検出能力を評価する。
(2)標準NP粒子の曝露影響解析
材質、サイズ、性状の様々な条件で標準NP粒子を作製する。(1)で確立したスクリーニング系を適用し、特に消化器系、呼吸器系の培養細胞の応答を、動物への経口曝露、呼吸器曝露時の毒性評価値と比較する。
今年度の研究概要
蛍光タンパク質センサーを培養細胞に安定的に発現させるため、トランスポゾンを用いたゲノム組み込み手法を用い、細胞のゲノム中に蛍光タンパク質センサー遺伝子を挿入する手法を確立する。従来安定発現系が多く用いられてきたU-2OS細胞で最初に実験を行い、その後消化器系、呼吸器系の培養細胞にも適用する。安定発現細胞が樹立できたら、実際に化学物質投与時の応答を解析する。
外部との連携
東京大学
備考
予算コード271CB50の予算と合わせて遂行した。
- 関連する研究課題
- 27216 : PJ1_実環境および脆弱性を考慮した健康影響の有害性評価に関する研究
- : 環境リスク・健康分野(ア先見的・先端的な基礎研究)
- : 環境リスク・健康分野(イ政策対応研究)