- 研究課題コード
- 2424MA003
- 開始/終了年度
- 2024~2024年
- キーワード(日本語)
- 温室効果ガス,衛星観測,リモートセンシング
- キーワード(英語)
- greenhouse gas,satellite observation,remote sensing
研究概要
人工衛星による温室効果ガス観測は2009年の温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)の打ち上げ以降、大きな成果を上げており、これらの全球的な挙動の把握や点排出源のモニタリングに必須なものになってきている。GOSATシリーズはGOSAT以降、2018年に2号機(GOSAT-2)が打ち上げられ、GOSAT, GOSAT-2ともに現在運用中である。2024年度には3号機としてGOSAT-GWが打ち上げ予定であり、運用期間7年を予定している。これによりGOSATシリーズは20年以上に亘って二酸化炭素とメタンのカラム平均濃度プロダクトを提供可能である。各国が2050年までのカーボンニュートラルを目指す中で衛星による継続的な温室効果ガス濃度のモニタリングは益々その重要度を増し、GOSAT-GWの運用終了後も同様の観測の継続が求められることが予想される。本業務ではGOSAT-GW運用終了後の2030年代に必要となるGOSATシリーズ第4世代に関する検討を行い、衛星・センサーの仕様を提示することを目的とする。
研究の性格
- 主たるもの:技術開発・評価
- 従たるもの:
全体計画
本業務は3年程度の期間を想定する。初年度である2023年度の検討では人工衛星による温室効果ガス観測に対する科学的な側面からの要望を基に、ミッション要求とターゲットの設定を行い、対応する観測方法を3パターン提示した。2年目である2024年度は提示された観測方法に沿って取得されると想定されるプロダクト質の評価やそれによるミッション要求への影響の評価を行う。最終年度には前年度の検討によって見積もられたプロダクトに要求される質に基づき、衛星・センサーの仕様を決定する。
今年度の研究概要
本年度は物質輸送モデルによるシミュレーションにより、レベル2プロダクト質が温室効果ガスフラックス推定に与える影響を評価する。また、次年度に行う衛星・センサー仕様の提示に向けて技術調査を行う。また、科学利用目的に加え、行政、ビジネス利用目的についても整理し、これらの統合に向けた論点整理を行う。加えて、衛星プロダクトを含む温室効果ガスデータの公開・利用のハブとなる日本版GHGセンターの検討を行う。
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