- 研究課題コード
- 2224AH003
- 開始/終了年度
- 2022~2024年
- キーワード(日本語)
- 公共用水域,リスク評価,化学物質
- キーワード(英語)
- public waters,risk assessment,chemicals
研究概要
これまでのII型等をはじめとした共同研究を通じて、水媒体を対象に生活由来化学物質をはじめとした微量有機化学物質のスクリーニングを進めてきたが、本研究では無機化学物質のスクリーニングまで実施する。特に無機化学物質に関しては、重金属類も含めて生態リスク評価を進める予定であるが、これまで環境省の進めてきた環境リスク初期評価では、トータル態の濃度とPNECを比較しているものもあり、リスクを過大評価している可能性もあるため、水生生物に対する生物利用性を考慮した分析を進めることが重要になってくる。全国の自治体の地方環境研究所において、水質試料を採取し、有機化学物質はLC-QTOFMS、GC-MSを、無機化学物質はICP-MSやイオンクロマトグラフを使ったスクリーニング分析を行い、概算濃度と毒性情報からリスク評価に必要な物質の抽出を進める。
研究の性格
- 主たるもの:行政支援調査・研究
- 従たるもの:政策研究
全体計画
2022年度:
水質試料の無機化学物質のスクリーニング方法の検討、有機化学物質のスクリーニングの更新を中心に進める。選定した有機および無機化学物質群について、標準品の購入、参加機関への配分、分析法を共有し、幅広い性質の物質に対して網羅的に分析可能な条件の検討を進める。
2023年度:
前年度までに確立した手法を河川等公共用水域に適用し、検出事例の蓄積と濃度実態調査を進めるとともに毒性情報を合わせた上でリスク評価を進める。
2024年度:
公共用水域に加えて排水試料等もあわせて分析し、排出源付近のリスク把握も実施する。
今年度の研究概要
全国の自治体の地方環境研究所において水質試料を採取し、有機化学物質はAIQS-GCやAIQS-LCを、無機化学物質はICP-MSやイオンクロマトグラフを使った分析を行い、概算濃度と毒性情報から生態リスク評価を進める。調査は夏〜秋季(7〜10月)を中心に進める予定である。採取地点の選定では、今回の研究の主旨を考慮して重金属類をはじめとした無機化学物質の排出源として金属精錬工場や休廃止鉱山などを選定候補として掲げる(実際に廃鉱山の下流にて他地点と比較して高い濃度のZnやMnの検出事例があったとともに生物応答試験でもブランク水と比較して有意な影響も観察された)。なお、これら以外の地点については、II型研究課題「多様な水環境の管理に対応した生物応答の活用に関する研究」と協議の上で設定し、試料の共有を図る。
・有機化学物質への対応
引き続き夏~秋期にかけて同様の調査を進めて実態把握を進める。
・無機化学物質への対応
生物利用性を重視した重金属類の分析手法の構築に向けて、キレート樹脂を使った固相抽出方法を検討し、生物利用性を考慮した形態別分析を進めてきた。今年度も同様に調査を進めていくとともにイオンクロマトグラフを用いた無機イオン(過去に「環境省環境リスク初期評価事業」において予測濃度(PEC)/予測無影響濃度(PNEC)>0.1と判定された塩素酸、過塩素酸類、ふっ素を中心に)の測定を実施する。
外部との連携
岩手県環境保健研究センター
山形県環境科学研究センター
札幌市衛生研究所
埼玉県環境科学国際センター
(公財)東京都環境公社 東京都環境科学研究所
神奈川県環境科学センター
静岡県環境衛生科学研究所
さいたま市健康科学研究センター
川崎市環境総合研究所
石川県保健環境センター
滋賀県琵琶湖環境科学研究センター
(地独)大阪府立環境農林水産総合研究所
(公財)ひょうご環境創造協会 兵庫県環境研究センター
奈良県景観・環境総合センター
和歌山県環境衛生研究センター
名古屋市環境科学調査センター
大阪市立環境科学研究センター
神戸市健康科学研究所
堺市衛生研究所
広島県立総合技術研究所 保健環境センター
福岡県保健環境研究所
備考
研究課題コード:1921AH003(2019〜2021年度)
- 関連する研究課題
- : 環境リスク・健康分野(イ政策対応研究)
- : 基盤計測研究(イ政策対応研究)
課題代表者
高澤 嘉一
- 環境リスク・健康領域
環境標準研究室 - 室長(研究)
- 博士 (工学)
- 工学,化学