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高齢者喘息における環境化学物質曝露の有害性評価(令和 6年度)
Evaluation of the adverse effects of exposure to environmental chemical on asthma in the elderly

研究課題コード
2325CD106
開始/終了年度
2023~2025年
キーワード(日本語)
高齢者,喘息,細菌叢,環境化学物質
キーワード(英語)
elderly,asthma,microbiota ,environmental chemicals

研究概要

喘息は、高齢者に多い呼吸器疾患の一つである。近年、腸内細菌叢の変化が呼吸器疾患をはじめとする様々な疾患の発症・進展に関与することが報告され、注目されている。加えて、肺における常在細菌叢の存在が明らかとなり、呼吸器疾患との関連性も示されている。一方、疾患の発症や進展には、環境中の化学物質が関与する可能性が指摘されている。高齢者は、環境変化に対して脆弱であり、化学物質に継続的かつ長期間曝露される可能性が高いことから、より健康への影響が懸念される。本研究では、加齢により喘息様の病態を発症する老化促進モデルマウス(SAMP8)を用い、環境化学物質曝露が高齢者喘息の病態に与える影響を評価するとともに、糞便移植(FMT)による病態改善効果も含め、肺・腸内細菌叢との関連性についても検討する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

加齢により喘息様の病態を発症する老化促進モデルマウス(SAMP8)を用い、高齢者喘息における環境化学物質曝露が喘息病態に与える影響を評価するとともに、糞便移植(FMT)による病態改善効果も含めた肺・腸内細菌叢との関連性についても検討する。これにより、高齢者を対象とした健康リスク評価の必要性を示すとともに、化学物質の削減による疾患発症予防・改善に貢献するとともに、FMTによる新たな治療法の提案に繋げる。

今年度の研究概要

今年度はSAMP8およびSAMR1(正常老化マウス)の雄性マウス対して化学物質を経口曝露し、肺・呼吸機能測定と糞便中腸内細菌叢解析を経時的に実施する。対象物質は、有機フッ素化合物の一つであるPerfluorooctanoic acid(PFOA)を選択し、経時的な肺・呼吸機能変化を測定することにより化学物質曝露の影響を評価する。

関連する研究課題

課題代表者

柳澤 利枝

  • 環境リスク・健康領域
    病態分子解析研究室
  • 主幹研究員
  • 博士(医学)
  • 医学,生化学
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担当者