- 研究課題コード
- 2426TZ001
- 開始/終了年度
- 2024~2026年
- キーワード(日本語)
- 人工知能,大気汚染,細胞実験
- キーワード(英語)
- artificial intelligence,air pollution,cellular experiment
研究概要
本研究は、地球温暖化による環境汚染が原因で見落とされている健康被害を解決するために、「環境科学」×「医学」を組み合わせたAioTの開発を目的とし、新たな予防医学の創出を目指す。具体的には、日本側チームは大気汚染が原因で発病すると報告されているアテローム性心筋梗塞、うつ病、肺がん、乾癬フレアなどの台湾・台北のビックデータをAioTに組み込む。台湾側チームはPM2.5センサーネットワーク、衛星データ、大気質モデルなどの大気汚染データをAioTに組み込む。次に、森林火災などの大規模大気汚染物質の到達時期や濃度を予測するディープラーニングを構築する。このAioTの開発によって短期間で疫学調査が可能となる。さらに、日本側は腺癌の発病根拠が大気汚染物質である検証を細胞試験に実施することでAioTとの整合性を確保する。この新しいAioTにより予防医療を促進すると、これまで環境汚染が原因で見落とされていた病気、特に腺癌の重症化率低下を可能とする。このことより医療介護費の低下や社会保険料の増加が見込まれ、社会保障制度の破綻が回避できる。両国チームによる共同研究を通して新しい予防医学の創出に繋がる事が期待される。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:技術開発・評価
全体計画
【2024年度】
日本側:疫学調査のAioT開発の基盤構築
1. 近年、大気汚染との関連が報告されている高血圧、うつ病、アルツハイマー病、4種類の肺がんなど、台湾・台北におけるデジタル化されたビッグデータをAIに読み取らせる。
2. 腺癌と大気汚染物質の関連性を調べるための細胞試験の準備を行う。
台湾側:大気汚染調査のAioT開発の基盤構築
1. 大気汚染物質のシミュレーションモデルであるNHM-Chem、PM2.5センサーネットワーク、衛星などのデジタル化されたビッグデータをAIに読み込ませる。
2. 台湾と日本のAI 研究者と交流することで、大気汚染データと疫学データをどのように関連付けるか議論を行う。
【2025年度】
日本側:疫学調査のためのAioT開発
1. 2024年度に引き続き大気汚染との関連が報告されている病気のデータをAIに読み取らせる。
2. 腺癌と大気汚染物質に関連性があるかどうかを確認するための細胞試験を行う。 腺癌と大気汚染物質に関連性がある場合、ROSとDNAの関係に基づいた指標開発を開始する。
台湾側:大気汚染調査のAioT開発の基盤構築
1. 森林火災などの大規模大気汚染物質の到達時間と濃度を予測するディープラーニングを構築する。
2. 台湾と日本のAioT研究者との交流を通じて、過去の大規模大気汚染と疫学データの関連性について議論する
【2026年度】
日本側:「大気汚染」と「医療」をつなぐAIを活用した新たな予防医学の創出
1. ROSとDNAの関係に基づいた指標を開発する
台湾側:「大気汚染」と「医療」をつなぐAIを活用した新たな予防医学の創出
1.日本側が開発したがん指標であるROSとDNAの関係をAioTに組み込み、過去のデータを用いて再現性を調査する。
今年度の研究概要
日本側:疫学調査のAioT開発の基盤構築
1. 近年、大気汚染との関連が報告されている高血圧、うつ病、アルツハイマー病、4種類の肺がんなど、台湾・台北におけるデジタル化されたビッグデータをAIに読み取らせる。
2. 腺癌と大気汚染物質の関連性を調べるための細胞試験の準備を行う。
台湾側:大気汚染調査のAioT開発の基盤構築
1. 大気汚染物質のシミュレーションモデルであるNHM-Chem、PM2.5センサーネットワーク、衛星などのデジタル化されたビッグデータをAIに読み込ませる。
2. 台湾と日本のAI 研究者と交流することで、大気汚染データと疫学データをどのように関連付けるか議論を行う。
外部との連携
研究代表者 島田幸治郎 琉球大学・理学部 助教
研究分担者 永野 達也 神戸大学・医学部 講師
研究分担者 藤谷雄二 環境リスク・健康領域統合化健康リスク研究室 主幹研究員
研究代表者(台湾) HSIAO, Ta-Chih National Taiwan University Professor
研究分担者 LIN, Neng-Huei National Central University Professor
研究分担者 CHUANG, Hsiao-Chi Taipei Medical University Professor
- 関連する研究課題
- 26420 : PJ1_実環境および脆弱性を考慮した健康影響の有害性評価に関する研究
- : 環境リスク・健康分野(ア先見的・先端的な基礎研究)
課題代表者
藤谷 雄二
- 環境リスク・健康領域
統合化健康リスク研究室 - 主幹研究員
- 博士(工学)
- 工学