- 研究課題コード
- 2125AA124
- 開始/終了年度
- 2021~2025年
- キーワード(日本語)
- 災害廃棄物,ガバナンス,技術戦略,巨大災害
- キーワード(英語)
- disaster waste,governance,technical strategy,maga-disaster
研究概要
南海トラフ・首都直下地震のような巨大災害、広域的な豪雨災害時には、資源循環・廃棄物処理に関わる地域主体のガバナンスが重要課題である。また、技術的観点からは、大量のコンクリートがらや解体系木くずなどの出口確保が大きな課題となる。いつ発生するか分からない巨大災害に対応するためには、上記の課題に対して、平時と災害時のコベネフィットを実現する対策が求められる。そのため、災害廃棄物処理に係る平時とのシームレスなガバナンスシステムと再生資源の利活用戦略を検討し、ガバナンスの在り方とその実装を支援するオンラインツール、事前復興計画の理念を踏まえた具体的な技術・社会システムを提示する。
研究の性格
- 主たるもの:政策研究
- 従たるもの:行政支援調査・研究
全体計画
サブテーマ1では「災害レジリエントな廃棄物処理ガバナンス戦略」を、サブテーマ2では「広域・巨大災害時における災害廃棄物の出口戦略」を検討する。
サブテーマ1では、3 年程度でモデル地域における廃棄物ガバナンスプロセスの試行を開始し、それを支援するオンラインツールの基本システムを構築するとともに、5 年を目途に、レジリエントな廃棄物処理システムを実現するためのガバナンスガイドと地域の関係主体の能力向上・連携醸成に活用できる「災害廃棄物対策支援ツール」を提示する。サブテーマ2では、3 年程度で土石系及び木質系循環資源の推計と利活用に係る需要・コストの整理・予測を行い、5 年を目途に、土石系及び木質系循環資源の平時とシームレスな出口戦略を提示する。
これらの取組により、災害廃棄物処理に係る平時とのシームレスなガバナンスシステムとその実装を支援するツールを実装し、事前復興計画の理念を踏まえた具体的な再生資源の利活用技術・社会システムを提示する。
今年度の研究概要
サブテーマ1については、災害廃棄物ガバナンスを醸成する方法論の構築に向け、福島県内の自治体との協働による検討を進める。また、災害廃棄物処理に関する住民連携の実態等に関する調査結果の解析を進め、住民連携に資するツールのプロトタイプを開発する。
サブテーマ2については、災害コンクリート殻を対象とした出口シナリオ評価の高度化と成果の対外発信、行政へのインプット、災害木くず等を対象とした出口シナリオ研究への展開を進める。
外部との連携
福岡大学、中央大学、名古屋大学、関連民間企業等と連携。