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大気Å不均一化学の創成:分子レベルで不均質なエアロゾルのエイジング過程の解明(令和 5年度)
Atmospheric Å heterogeneous chemistry: aging process of heterogeneous aerosol at a molecular level

研究課題コード
2326CD110
開始/終了年度
2023~2026年
キーワード(日本語)
界面反応,不均一反応,大気化学,エアロゾル,質量分析
キーワード(英語)
interfacial reaction,heterogeneous reaction,atmospheric chemistry,aerosol,mass spectrometry

研究概要

独自に開発した気液界面・液中反応測定手法を用いて、実大気に存在するエアロゾルを模した分子レベルで不均質な気液界面および液中で起こる大気化学反応のメカニズムを解明する。実験室で生成したエアロゾル、及びフィールド観測で採取したエアロゾルを対象に、分子レベルの不均一性が大気化学反応に与える影響を解明する。また、実験で得られた取り込み係数と液中の反応速度定数のデータを大気モデルへ組み込み、実大気に与える影響を評価する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

第一に、大気の凝縮相を模した気液界面・液中反応実験を実施する。空気—混合溶液界面と混合溶液中で起こるオゾン反応機構を、気液界面・液中反応測定手法を用いて解明する。α-ピネン+ O3の反応機構については、、シュウ酸を溶質として添加し、反応機構に与える影響を調べる。本実験によって、溶媒(水分量)と溶質濃度を変数として含む関数で表される取り込み係数と反応速度定数を決定する。また、野外観測で実際の大気エアロゾルから抽出した成分に対して、室内実験と同様に気液界面と液中反応の測定を実施して、取り込み係数と反応速度定数を決定する。また、上記で決定した取り込み係数と反応速度定数を大気モデルへ組み込み、液中反応による生成物やエアロゾルの収率への変化などの大気への影響度を評価する。

今年度の研究概要

空気-混合溶液界面と混合溶液中で起こるヨウ化物イオンとオゾンの反応(I- + O3)を、気液界面・液中反応測定手法を用いて測定する。また、エアロゾル質量分析計(AMS)による海洋エアロゾルの化学分析、および不均一反応の大気モデルへの組み込みテストを行う。

外部との連携

筑波大学、名古屋大学

課題代表者

森野 悠

  • 地域環境保全領域
    大気モデリング研究室
  • 室長(研究)
  • 博士(理学)
  • 地学
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