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ヒト尿メタボロミクスのための古典的溶媒消去パルスを高度利用したqNMRの開発(令和 4年度)
Development of an advanced qNMR with classical solvent suppression pulses for human urine metabolomics

研究課題コード
2223CD001
開始/終了年度
2022~2023年
キーワード(日本語)
ヒト尿中代謝物,qNMR,プレサチュレーションパルス,デュアル照射,正確さ
キーワード(英語)
human urine metabolite,qNMR,presaturation pulse,dual irradiation,trueness

研究概要

前処理不要な1H NMRによるパターン解析により、ヒト尿中代謝物から大腸がんなど疾患の新規指標候補が見出されている。ここで、1H NMRによる定量分析法(qNMR)を適用すれば、標準物質が入手不可能な成分でさえも正確に定量でき得るため、ターゲット代謝物を指標とした疾患リスクの評価等が進展し得る。しかし、ヒト尿に対する現在のqNMRでは、大きなバイアスの存在が示唆されている。本研究では、ヒト尿測定で主たるバイアス要因となり得る溶媒消去パルスのうち、最も単純な古典的プレサチュレーションパルス(pre-SAT)を用いて、水近傍シグナルでも正確かつ簡単に定量できるユニークな手法を開発する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

pre-SATによるバイアスの解明と共に、それを抑制できるデュアル照射法確立のために、主に?従来法で影響を受ける化学シフト域の評価、?デュアル照射でのシグナル形状の影響評価、?デュアル照射での照射位置ずれの影響評価の後、?ヒト尿標準物質を用いたデュアル照射法の妥当性確認を行う。

今年度の研究概要

全体計画で示した?〜?の課題について、主に検討する。なお、試料には尿中代謝物モデルのアミノ酸などの標準物質、内標準物質にはDSS-d6標準物質、溶媒には弱い照射出力から水抑制して影響評価できる重水を用いる。また、測定では500 MHzのNMR装置(日本電子製)、スペクトル解析ではNMR用解析ソフトのMnovaを用いる。

関連する研究課題
  • : 環境リスク・健康分野(ア先見的・先端的な基礎研究)
  • : 基盤計測研究(ア先見的・先端的な基礎研究)
  • : 基盤計測業務(ウ知的研究基盤整備)

課題代表者

斎藤 直樹

  • 環境リスク・健康領域
    計測化学研究室
  • 主任研究員
  • 博士(工学)
  • 化学,工学
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