- 研究課題コード
- 2121BY008
- 開始/終了年度
- 2021~2021年
- キーワード(日本語)
- 生態系,気候変動適応,自然に基づく解決策
- キーワード(英語)
- Ecosystem,Climate Change Adaptation,Nature-based Solutions
研究概要
気候変動に対する適応策の一つとして、生物多様性や生態系サービスを活用する「生態系を活用した適応策(Ecosystem-based Adaptation(EbA))」について、近年、国際的な注目が集まっており、平成28年の第1回国連環境総会や平成30年の生物多様性条約第14回締約国会議で関連する決議や決定が採択され、各国の適応計画にEbAを取り入れることが求められている。
我が国においては、平成30年に策定された「環境基本計画」や「気候変動適応計画」(以下「適応計画」という。)にEbAに関連する取組の推進について位置づけたところである。一方で、EbAに関しては、活用に向けた技術的な指針が不十分であり、既存の知見や事例、機能評価手法等を収集し、現場での取組の方向性や踏まえるべき視点を整理する必要がある。
上記を踏まえ、本業務では、EbAの推進を図ることを目的に、地方自治体等が現場でEbAを計画・活用する際の踏まえるべき視点等を含め、技術的な指針となる手引きの取りまとめを行う。
研究の性格
- 主たるもの:行政支援調査・研究
- 従たるもの:応用科学研究
全体計画
(1)手引き案原稿の改訂
「令和2年度生態系を活用した適応策調査検討業務」で作成した手引き案原稿について、最新の状況等を踏まえた改訂を行う。
改訂に際しては、以下の業務を行う。
?EbAに関連する最新の状況等に関する情報の収集
最新の科学的知見や、国・地方自治体の施策の動向、地域における取組の実施状況を収集、整理する。特に、既存の制度・施策(土地利用関連施策等)に関して、EbAの推進との相乗効果が期待されるものや、調整が必要なものについて整理を行う。また、EbAの推進に資する資金調達に関する仕組み等について、情報を収集する。情報収集に際しては、新型コロナウイルス感染症に係る状況を踏まえつつ、必要に応じて現地調査を行う。
?地方自治体の担当者や有識者等に対するヒアリング
自治体担当者又は有識者等4者程度(各2時間程度)に対してヒアリングを行い、地域の取組を促進するために効果的な構成や内容とするための意見を聴取する。ヒアリング対象者には、必要に応じ請負者において謝金を支払うこととする。
?有識者等への査読依頼
昨年度業務においてヒアリングを行った有識者(6名)を含めた有識者や、手引き案において事例として取り上げている自治体の関係者に対して、メール等による査読依頼を行い意見を聴取する。
(2)手引きの取りまとめ
(1)で改訂した原稿をもとに、手引き(40ページ程度)を作成する。
今年度の研究概要
手引書の作成とヒアリング
- 関連する研究課題
- 26003 : PJ3_科学的予測に基づく適応戦略の策定および適応実践に関する研究
- 25582 : 気候変動適応分野(イ政策対応研究)