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人口減少時代における気候変動適応としての生態系を活用した防災減災(Eco-DRR)の評価と社会実装(令和 3年度)
Research and social implementation of ecosystem-based disaster risk reduction as climate change adaptation in shrinking societies

予算区分
総合地球環境学研究所(フルリサーチ)
研究課題コード
1822ZZ001
開始/終了年度
2018~2022年
キーワード(日本語)
気候変動適応,グリーンインフラ
キーワード(英語)
climate change adaptation,green infrastructure

研究概要

洪水・土砂災害・高潮などの自然災害は、気候変動にともない増加しつつあり、自然災害リスクへの適応が求められている。一方で、多くの地域社会で人口減少が進行している。本プロジェクトでは、生態系がもつ多様な機能を活用する防災減災の手法(Eco-DRR)に注目し、人口減少で土地利用の見直しが可能になる機会をとらえ、豊かな自然の恵みと防災減災が両立する地域社会の実現に向けて研究を実施する。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

自然災害リスクを、身近にとらえ、具体的な対応を検討し、リスク回避を実行するために、以下の3つの研究をおこなう。研究対象地域は、日本全国スケールから、福井県内・滋賀県内・千葉県内などの具体的な地域社会のスケールまで、研究内容によって異なる。なお国立環境研究所では千葉県のパートを担当する。
(1)自然災害リスクの可視化(過去・現在・将来)
自然災害による潜在的な社会経済リスクを評価して、リスク情報の地図として可視化する。また、土地利用が過去に変化したことが自然災害リスクにどのように関係しているかを明らかにする。さらに、Eco-DRRを活用した場合などの土地利用の将来シナリオを検討して、自然災害リスクの予測評価をおこなう。
(2)Eco-DRR多機能性の評価・予測
さまざまな自然の恵み(生態系サービス)と人口分布や土地利用との関連を分析したうえで、土地利用が過去に変化したことがEco-DRRの多機能性にどのように影響しているかを明らかにする。また、Eco-DRRを活用した場合などの土地利用の将来シナリオについて、生態系サービスの観点からEco-DRRの多機能性を予測評価する。
(3) 超学際的シナリオ分析とEco-DRR利用の社会・経済的インセンティブの開発
地域社会の多様な関係者と協働することで、地域社会の将来シナリオを作成し、防災減災効果や生態系サービスを予測評価する。この超学際的シナリオ分析をとおして、防災減災を含めた地域社会のあり方を検討する実践研究に取り組む。また、Eco-DRRの積極的な利用を進める社会的および経済的なインセンティブや法制度のあり方を検討するため、産学官民の多様な関係者との連携を進る。

今年度の研究概要

将来気候・土地利用条件での災害リスク軽減に寄与するグリーンインフラの研究。

外部との連携

総合地球環境学研究所の研究課題(代表:吉田丈人)の1パートである。

課題代表者

西廣 淳

  • 気候変動適応センター
  • 副センター長
  • 博士(理学)
  • 理学 ,生物学
portrait

担当者

  • 加藤 大輝
  • 辻本 翔平気候変動適応センター
  • 野田 顕