- 研究課題コード
- 2121MA003
- 開始/終了年度
- 2021~2021年
- キーワード(日本語)
- サンゴ礁保全,統計モデリング,生態系管理
- キーワード(英語)
- coral reef conservation,statistical modeling,ecosystem management
研究概要
サンゴ礁域においてオニヒトデは数年周期で大発生しサンゴを食害するが、近年その発生頻度は増加傾向にある。沖縄県においても慢性的なオニヒトデの大量発生が起こっており、その対策は緊急の課題ととなっている。そのため沖縄県では平成24年度から平成29年度にかけて、オニヒトデ総合対策事業を実施し、大量発生のメカニズムの解明・予測や、効果的・効率的な防除対策の検討を行ってきた。しかしながら地域でも実行可能な予察手法の検証とその精度向上など課題が残されている。このため本研究では、先行事業の成果を活用した上で、地域団体と連携したオニヒトデ大量発生防止対策に効果的な研究を実施する。
研究の性格
- 主たるもの:応用科学研究
- 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備
全体計画
オニヒトデ集団が大発生するパターンを統計学的に推定するため、地域・海域をまたいだオニヒトデ幼生の分散パターン・加入頻度を明らかにするためのシミュレーションプログラムを構築・実効する。これに加えて、幼生の飼料環境と餌濃度の変化に対する生存率の変化シナリオによる分散距離の変化を推定するためのプログラムを構築・実効する。これらの結果と過去のオニヒトデ大発生記録を時空間的モデルに統合し、得られた統合モデルを用いたシミュレーションによって、地域毎のオニヒトデ大発生のプロセスを検証する。
今年度の研究概要
単年度の契約であるため、同上
外部との連携
本研究は、沖縄県自然保護課の「オニヒトデ対策普及促進事業」(事業統括:一般財団 沖縄県環境科学センター自然環境課・コーラルクエスト)の一部として実施している。
課題代表者
熊谷 直喜
- 気候変動適応センター
気候変動影響観測研究室 - 主任研究員
- 博士(理学)
- 生物学,理学