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海氷下の生態系と物質循環の相互作用(平成 31年度)
Ecosystem dynamics in the Antarctic sea ice zone

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
1721CD003
開始/終了年度
2017~2021年
キーワード(日本語)
炭素循環,南大洋,植物プランクトン
キーワード(英語)
carbon cycle,Southern Ocean,phytoplankton

研究概要

南大洋の環境変動が海洋生態系にもたらす影響を解明する上で、氷海域における大気—氷床・海氷—海洋結合システムと海洋生態系との関係がミッシング・リンクとなっている。 本研究では、特に氷縁域と海氷下の生態系に着目し、海氷の消長と「生物群集の動態」および「それらが駆動する物質循環」との関係解明を目的とする。東南極ではオキアミに依存する食物網だけでなく、海氷変動に影響されるハダカイワシ科魚類に依存する(非オキアミ依存)食物網の存在が示唆されている。本研究では、船舶による海洋観測のほか、係留系等の自動観測システムを用いた冬季を含む時系列観測により、海氷が介在する南大洋生態系の新描像を提案し、中・長期的な海氷変動を含む南極環境変動が生態系に及ぼす影響の評価を目指す。これにより、非オキアミ依存生態系の実態を把握し、海氷変動をはじめとする地球環境変動が同生態系と物質循環に及ぼす影響を議論することが可能となる。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

海洋観測船を活用して、季節海氷域における炭素等の物質循環を駆動する生態系の構造と動態を把握する。これにより、海氷変動が東南極の海洋生態系と物質循環に及ぼす影響を評価する。主に以下の3点に注目し、研究を進めていく。

・海洋表層の生態系と物質循環:海氷融解期から生成期の海氷下および氷縁域で、生態系の主要構成者である海氷生物群集や植物・動物プランクトン、小型魚類の動態・生活史・再生産機構に着目し、表層における物質循環を明らかにする。
・生物ポンプによる鉛直輸送:自律観測システム(係留系・漂流系など)を用いて、船舶では困難な冬季を含む通年の時系列観測を行い、表層生物群集によって固定された物質の深層への輸送・隔離過程を明らかにする。
・高次捕食者と物質の移動:季節海氷域の生態系変動に対する海鳥類、大型ほ乳類の応答プロセスを調べ、物質循環における捕食動物の影響を定量化する。

今年度の研究概要

南極周辺海域における植物プランクトンを代表とする低次生態系の時空間変動把握と物質循環との関係解明を目的に、衛星画像および船舶による海洋観測データ解析に従事する。

外部との連携

研究代表者:茂木正人(東京海洋大学学術研究院)
研究分担者:綿貫豊(北海道大学)、真壁竜介(国立極地研究所)、小達恒夫(国立極地研究所)、須藤斎(名古屋大学)

課題代表者

高尾 信太郎

  • 地球環境研究センター
    大気・海洋モニタリング推進室
  • 研究員
  • 博士(環境科学)
  • 生物学,物理学
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