- 予算区分
- AO 所内公募A
- 研究課題コード
- 1719AO001
- 開始/終了年度
- 2017~2019年
- キーワード(日本語)
- PM2.5,二次有機粒子,自動車排気,野焼き,調理
- キーワード(英語)
- PM2.5, SOA, vehicle exhaust, biomass burning, cooking
研究概要
PM2.5は環境基準の達成率が低く、早急な濃度低減が求められている。有効な濃度低減策の検討には、各発生源の寄与を把握する必要がある。一方、発生源の種類により粒子の毒性強度が異なることや、場所によって粒子質量あたり毒性強度が10倍以上異なることがわかってきており、人の健康影響の観点からはPM2.5の質量だけでなく毒性に対する各発生源の寄与も明らかにすることが望ましい。本研究では、種々の大気PM2.5と有機粒子の各種毒性に対する有機粒子発生源別の寄与を明らかにする。この知見は、より適切な発生源対策に活用できる。
研究の性格
- 主たるもの:応用科学研究
- 従たるもの:基礎科学研究
全体計画
大気中の微小粒子(PM2.5)、及び有機粒子の主な発生源(二次有機粒子(SOA)、自動車、野焼き、調理)からの粒子を採取し、それぞれの化学組成と毒性(酸化ストレス、遺伝毒性、炎症)を測定する。化学組成を用いた統計解析(ケミカルマスバランス(CMB)法)によって、大気PM2.5と有機粒子の質量に対する各発生源の寄与率を推定する。その寄与率に有機粒子発生源の毒性強度を乗じ、PM2.5と有機粒子の各種毒性に対する有機粒子発生源別の寄与を明らかにする。
今年度の研究概要
有機CMBによってPM2.5と有機粒子の質量に対する各発生源の寄与率を推定する。有機粒子発生源について、推定された寄与率に毒性強度を乗じ、PM2.5と有機粒子の毒性に対する有機粒子発生源別の寄与率を求める。
外部との連携
Sathiyamurthi Ramasamy, 高橋善幸,猪俣敏,柳下真由子,齊藤勝美氏(国立環境研究所客員研究員,イサラ研究所),林健太郎氏(農研機構農業環境変動研究センター),齊藤伸治(東京都環境科学研究所), Dr. Pingqing Fu (Institute of Atmospheric Physics, Chinese Academy of Sciences, China),Dr. James J. Schauer (University of Wisconsin-Madison, U.S.)
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