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クリティカルメタルに着目した人工知能社会の資源リスクと持続可能性評価(平成 31年度)
Sustainability and resource supply risk of artificial intelligence society

予算区分
CD 文科-科研費 基盤C
研究課題コード
1820CD022
開始/終了年度
2018~2020年
キーワード(日本語)
人工知能,資源リスク
キーワード(英語)
artificial Intelligence, resource risk

研究概要

本研究の目的は、安全安心・少子高齢化に貢献する人工知能技術の普及を見据え、新たな資源消費を喚起する技術的・社会的要因に着眼した「人工知能社会」のシナリオを設計して、その実現に伴うクリティカルメタルの将来需要と資源リスクを定量的に明らかにし、資源リスクから見た人工知能技術の普及を阻害する要因を解明することである。また、使用済みロボットやデータサーバー等を対象として金属資源の技術的回収可能性をシナリオに加え、金属の再資源化による資源リスクの低減効果を定量的に示すことを目指す。同時に、「人工知能社会」というシナリオ作成をロボット技術分野の専門家と関連研究分野の専門家を交えて密に作成し、技術イノベーションと資源循環との調和の素地を築き、新しい学際分野の開拓を狙う。

研究の性格

  • 主たるもの:政策研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

本研究は、?「人工知能社会」のシナリオ設計と物質フローモジュールの開発、?物質フローモジュールを搭載した資源リスク分析モデルの開発をサブテーマとして構成し、「人工知能社会」のシナリオ設計と資源リスクの定量化を有機的に連携して研究を実施する。ワークショップにより叙述的な「人工知能社会」のシナリオを作成した後、将来的なクリティカルメタルメタルの需要予測とそれに伴う資源リスクの定量化モデルに接続するための「物質フローモジュール」の開発を行う。このモジュールと応募者が開発した世界231ヵ国で構成するグローバルサプライチェーンをモデル化したGlobal link input-output model (GLIO)と接続し、日本での人工知能技術の普及が全球的に誘引するクリティカルメタルの採掘量を採掘国別に算出する。

今年度の研究概要

今後は、国際的な金属フローと連結するため国内サプライチェーンデータを最新年のデータで整備を行い、人工知能の利用拡大に関するシナリオ分析を可能にする。特に、医療や介護分野や見守り、安心・安全を支援する分野での利用拡大を通じた金属資源の増加に注目するが、新エネルギー技術の普及など他の需要に伴う金属資源の増大の影響についても調査し、本研究のシナリオ分析の金属資源需要に対する寄与を定量的に明確にする。

外部との連携

農研機構

課題代表者

南齋 規介

  • 資源循環領域
    国際資源持続性研究室
  • 室長(研究)
  • 博士(エネルギー科学)
  • システム工学,化学工学
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担当者