- 予算区分
- CD 文科-科研費
- 研究課題コード
- 1519CD001
- 開始/終了年度
- 2015~2019年
- キーワード(日本語)
- エアロゾル,ライダー,全球気候モデル,地上モニタリング
- キーワード(英語)
- aerosol,lidar,Global Climate model,Ground-based monitoring
研究概要
本研究課題の研究グループが20 年近くにわたり自ら展開してきた地上リモートセンシング観測網SKYNETおよびAD-Netから得られるデータを活用し、数値モデルによるエアロゾルの気候に対する影響の定量的評価を高精度化する。具体的には、1)データ処理手法を統一化し、長期多地点での観測データの標準化を図る。2)両観測網データを複合利用することで解析アルゴリズ ムを高度化し、長期多地点でのエアロゾルの量および特性の経年変動を高精度で見積もる。3) 高度化した観測データを検証材料および同化データとして使用することにより、気候モデルにおけるエアロゾルの気候影響評価を高精度化する。4)国際的なエアロゾルモデル相互比較プロジェクト等を通じて、IPCC第6次評価報告書へ寄与する。
研究の性格
- 主たるもの:応用科学研究
- 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備
全体計画
20年近くにわたりアジア域を中心として展開してきた地上リモートセンシング観測網SKYNETおよびAD-Netから得られたデータの解析手法を統一化し、国際的に最大限活用されるように標準データセットを構築する。また、両観測網の複合解析アルゴリズムを開発し、エアロゾルに関する新しいデータを作成する。これらのデータセットをエアロゾル気候モデルで利用し、信頼度の高いエアロゾルの気候影響評価を行うほか、複数の気候モデル相互比較プロジェクトによる活用を通して、国際的な気候変動評価の不確実性の低減に寄与する。
今年度の研究概要
1)標準SKYNET・AD-Net データセットの構築と経年変動解析
AD-Netの観測およびリアルタイムでのデータ公開を引き続き行う。また、D-Net標準プロダクトを用いて、エアロゾルの光学特性や空間分布(特に鉛直分布)の経年変動解析を実施する。
2)SKYNET-AERONET-衛星データの調和観測の実施
CALIOPデータの解析を行い、AD-Netとの比較・検証を進める。全エアロゾル光学特性(消散係数や偏光解消度)の抽出と共に、エアロゾル種毎(鉱物ダストや海塩)の全球推定も行い、それらのデータセット構築を更に拡張し、経年変動解析を行う。
外部との連携
九州大学、千葉大学、富山大学、気象研究所との共同研究課題となっている。
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