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世界の気候変動影響が日本の社会・経済活動にもたらすリスクに関する研究(平成 30年度)
Study on risks arising from impact of global climate change onto Japan

予算区分
BA 環境-推進費(委託費) 2-1801
研究課題コード
1821BA001
開始/終了年度
2018~2021年
キーワード(日本語)
気候変動,リスク,安全保障,貿易
キーワード(英語)
climate change,risk,security,trade

研究概要

近年、G7やIPCC等において、気候変動影響が国の安全保障や社会経済に及ぼす多種のリスクが注目されている。また、国外の気候変動影響が企業のサプライチェーン等を通じて我が国の経済活動や食料安全保障に多大なリスクをもたらすと懸念されている。これまで我が国では国内の影響を中心に調査・分析が行われ、国外の気候変動影響を起因とした我が国の社会経済活動への影響に関する知見が乏しいため、戦略的な調査研究の実施が求められる。
日本国内では、気候変動影響が日本国内の農業やインフラ等に及ぼす直接的・物理的な影響に関しては、十分に研究が進んでいるものの、より間接的な、社会経済システムを介在した影響については着手されていない。一方、国外では、IPCC第5次評価報告書でも第2作業部会で「人間の安全保障(Human Security)」という章で、人々の移動に伴う社会不安や、頻度が増えつつある異常気象による災害に対する人道支援の限界が指摘され、これらの懸念を包摂した新たな安全保障概念が生まれつつある。
世界各地で発生した気候変動と、その地域における社会的不安定性及び社会経済状況の変化との因果関係を解明し、その先に想定される我が国の安全保障や社会・経済活動に及ぼす影響とそのメカニズムを明らかにした上で、今後の気候変動政策及び関連施策において、日本がとるべき対策を提言する。

研究の性格

  • 主たるもの:政策研究
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

本研究の最終ゴールは、国家としての日本及び日本の社会経済が直面する包括的な気候変動リスクの同定及び、リスク最小化を目指した方策の提示である。このゴールに至るために大きく2種類のグループに分けて研究を実施する。
第1のグループ(サブテーマ2、3)は、今までの気候変動影響研究では対象とされてこなかった国外での気候変動影響が、貿易やサプライチェーンを介在して間接的に日本の社会経済に及ぼす影響を対象とする。分析手法は貿易モデル等、定量的なものを想定する。
第2のグループ(サブテーマ4〜6)は、上記の他に、今まで日本の気候変動リスクとして想定されてこなかった多様なリスクを安全保障の観点から分析する。こちらは主に、定性的な、理論や制度面からの検討となる。近年G7で取り上げられている「気候脆弱性リスク」についてアジア地域を中心に分析し、日本の人間安全保障を中心に据えた人道支援等の外交政策に及ぼす影響を検討する。また、「気候変動と安全保障」という概念に関する諸外国での理論の動向、制度の進展を分析する。

今年度の研究概要

 平成30年度では、気候変動リスクに関するG7やIPCC等の動向に注目しつつ、国内外における気候変動リスクの議論に関する情報を取集し、整理する。また、サブテーマごとに、今まで日本の国内外で生じた異常気象等気候変動影響と疑われる事象が、最終的に日本の社会経済活動に悪影響を及ぼした事例を収集する。その中でも特に影響の大きさが懸念されるものを抽出し、次年度以降のより詳細な分析対象とする。

外部との連携

農業・食品産業技術総合研究機構、地球環境戦略研究機関、茨城大学、名古屋大学

課題代表者

亀山 康子

  • 社会環境システム研究センター
  • 副センター長
  • 博士(学術)
  • 政策学,政治学
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担当者