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電気活性化された微生物プロセスの嫌気性排水処理への応用:高濃度硫黄含有排水の安定処理・エネルギー生産方法の開発(平成 26年度)
Application of bioelectrichemical process to anaerobic wastewater treatment: high-rate treatment and energy production from high strength sulfur wastewater

予算区分
AQ センター調査研究
研究課題コード
1414AQ009
開始/終了年度
2014~2014年
キーワード(日本語)
産業排水,メタン化,バイオリアクター,イオウ
キーワード(英語)
industrial wastewater, methane generation, bioreactor, sulfur

研究概要

我が国では、有機物を高濃度に含有する化学工場排水の処理において、嫌気性微生物を利用したメタン化処理の採用が増大している。その処理における中核的な技術は微生物群集が自発的に形成する生物膜顆粒(グラニュール汚泥)を利用したバイオリアクタープロセス (UASBまたはEGSB) である。特定の排水種を処理する場合にグラニュール汚泥が経時的に微細化することがある。その微細化は、微生物の反応槽外への流出を引き起こし、処理効率の低下を招く。これまで、微量栄養金属の不足、微生物群集の単純化等がその原因として議論されているが、何が微細化を引き起こすのかについて、まだ十分に明らかにされていない。本研究は、流入水中の還元性イオウ成分が微細化に及ぼす影響を、EPS やEPS に関与する金属カチオンに着目して実験的に検討した。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

(1) 化学工場排水およびそれを処理するEGSBプロセスのグラニュール汚泥の分析
グラニュール汚泥微細化が生じている実機プラントから、排水およびグラニュール汚泥を採取し、分析をおこなうことで、問題の原因を推定する。
(2) 還元的イオウ成分の共存がグラニュール汚泥に対して及ぼす影響の検討
分析の結果明らかとなった、排水中の4種類の高濃度の還元性イオウの共存がグラニュール汚泥に対して及ぼす影響をバッチ実験において検討する。
(3) 連続実験におけるイオウ成分のグラニュール汚泥に対して及ぼす影響の検討
(2)の実験をさらに進展させ、実際の処理を模擬したバイオリアクターを用いて、上述の影響を検討する。

今年度の研究概要

単年度であるため、全体計画と同一

外部との連携

住友重機械エンバイロメント株式会社

課題代表者

小林 拓朗

  • 資源循環領域
    資源循環基盤技術研究室
  • 主幹研究員
  • 博士 (工学)
  • 土木工学,生物工学
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