- 予算区分
- KZ その他公募
- 研究課題コード
- 1215KZ001
- 開始/終了年度
- 2012~2015年
- キーワード(日本語)
- 網羅分析,バイオアッセイ,技術移転
- キーワード(英語)
- Comprehensive analysis , bio-assay, Technology transfer
研究概要
本研究の目的は,VAST-環境技術研究所(IET), 北九州市立大学(北九大)及び国立環境研究所(国環研)が協力して, (1)発展途上国に適した高効率・包括的な環境安全性評価手法及び未知環境汚染物質の発見手法を機器分析とバイオアッセイを組み合わせて開発する。(2)開発法をベトナムの水環境に適用し, 手法の改善を行いつつ, 水環境汚染と環境リスクを既知・未知汚染物質及び毒性の3 面から総合的に解明・評価し, 必要な対策を検討・提示する。(3)これらを通し, 途上国向けの化学物質環境安全性評価手法を確立すると共に, 両国の若手研究者の育成と3 機関の協力体制を深化させる。
研究の性格
- 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
- 従たるもの:行政支援調査・研究
全体計画
初年度: 水質と底質を対象としてLC-TOF-MS 網羅分析法を北九大とIET とで共同開発する。GC-MS の網羅分析法,GC-MS-MS の詳細分析法とバイオアッセイ手法は既に開発済みであり, 機器分析は北九大が, バイオアッセイは国環研が, それぞれIET に技術移転する。また, 北九大と国環研が共同でGC-MS 網羅分析データとバイオアッセイデータを組み合わせた未知環境汚染物質の発見手法を開発する。2 年度: 開発手法を河川水質と底質試料に適用し, 問題点の解決を図る。2 年次後半から本調査を開始する。3 年度: 1 年間の本調査により, 河川の汚染の全体像, 環境リスク, 高リスク物質・毒性物質を明らかにする。3 年次後半は, 発見した高リスク物質や毒性物質の発生源の究明及び越境汚染物質などを解明する。期間全体を通して, 経験豊富な研究者が化学物質の安全性評価に必要な考え方, 理論, 技術(分析法開発, モニタリング, 機器分析, バイオアッセイ, 精度管理及びリスク評価等)をOJT 主体で移転し, 両国の若手研究者を育成する。これにより, 研究に参画した全ての研究者間に密接な関係を築き, 持続的な協力体制を構築する。
今年度の研究概要
本年度は,昨年度に引き続きハノイ及びホーチミン市における地下水について、汚染の高かった地点の周辺を含めて再度調査を実施する。バイオアッセイの結果と機器分析の結果との統合を試行する。またこれまでの結果の発表を中心に、ベトナム及び日本においてワークショップを開催する。なお遠隔地における水試料の採取法や現地における試料前処理の効率化などの検討も行う。
外部との連携
共同研究機関:北九州市立大学(代表: 門上希和夫教授)、Vietnam Academy of Science and Technology, Institute of Environmental Technology
- 関連する研究課題
課題代表者
中島 大介
- 環境リスク・健康領域
- 副領域長
- 博士(薬学)
- 薬学,化学
担当者
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河原 純子
-
白石 不二雄