ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方

クロマトグラフ-質量分析法における網羅的分析のための測定・解析手法に関する研究(平成 26年度)
Development of methodologies for the identification of chemicals by global analysis using the chromatograph mass spectrometry

予算区分
AQ センター調査研究
研究課題コード
1315AQ004
開始/終了年度
2013~2015年
キーワード(日本語)
GC/MS,LC-TOFMS,LC-MS,網羅的解析,ケモインフォマティクス
キーワード(英語)
GC/MS, LC-TOFMS, LC-MS, global analysis, chemoinformatics

研究概要

環境媒体中の有機化学物質と環境・健康影響との関係を詳細に把握するための、LC-TOFMS、GC-MSやLC-MS法による網羅的解析手法の開発を行う。即ち、クロマトグラフ−質量分析法の測定条件の検討、得られたデータの標準化及び、データマイニング手法の開発等を行いつつ、影響データとの関連性解析及び、抽出されたクロマトデータからの物質推定に必要な統計解析手法の開発等を行う。開発された手法を環境及び生体試料に適用し、化学物質汚染と環境及び生体影響との因果関係の考察や、未知汚染物の推定を試みる。将来的には、影響に寄与する成分の探索と影響予測モデルを構築し、事故・災害などの緊急時に迅速対応可能なシステムを確立する。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:基礎科学研究

全体計画

内部標準の選定や強度の標準化、ピーク分解能の向上と測定データのアライメント手法、ピークデータ処理におけるデコンボリューション解析などを実施して、網羅的測定データの各種統計解析手法を確立する。平行して、各試料のスペクトルと影響(毒性)データとの関連解析を新規なケモインフォマティクス解析手法を取り入れて実施する。このことにより、影響の要因候補となるピークの抽出を行い、特定した物質の毒性を種々のバイオアッセイ結果と比較し、毒性への寄与を明らかにする。また、これまでに標準化された方法により環境・生体試料などを測定して得られた国内外の質量分析による測定データにもこの手法を適用し、多くの試料から共通して検出される物質や未知汚染物質を特定する。

今年度の研究概要

今年度は、水溶性有機物質の網羅的分析手法と統計的手法を組み合わせた、生態影響物質の探索手法に関する研究を行う。即ち、LC-TOFMSを用いた下水処理場排水や河川水の中の水溶性有機物質のノンターゲット分析と、酵母を用いた甲状腺ホルモン受容体結合活性試験の結果やヒト乳がん、魚及びカメなどの細胞における毒性試験の結果等とを種々の多変量解析に供し、陽性物質の抽出を試みる。

外部との連携

共同研究機関:北九州市立大学、京都大学、筑波大学

課題代表者

曽根 秀子

担当者