- 予算区分
- KB JST
- 研究課題コード
- 1116KB001
- 開始/終了年度
- 2011~2016年
- キーワード(日本語)
- 低炭素社会,アジア開発途上国,シナリオ,ロードマップ,社会実装
- キーワード(英語)
- low-carbon society, Asian developing countries, scenario, roadmap, social implementation
研究概要
本研究で今後20年間に極めて大きなインフラ・生産資本の整備が予定されているマレーシア国ジョホール州イスカンダル開発地域を対象に、低炭素都市への施策ロードマップ策定手法の開発を行い、その実施プロセスを通じて手法の実用性と有効性の向上を図る。また、ダイナミック・アジアを象徴するこの地域において、低炭素社会策定に関する本手法の確立を図り、アジア他地域に喧伝・浸透させることで、アジア低炭素社会の実現に貢献する。
科学技術的な成果目標は、アジア地域における実用的な低炭素社会シナリオ構築手法を開発することである。これまでに参画研究機関の間で開発され主に日本国において適用されてきた手法をアジア地域の典型的な開発地域であるイス地域への適用するために改良を加えて、その有効性・実効性を確認し、マレーシアやアジアの他地域への適用が可能なシナリオ構築手法を開発する。
また、イスカンダル開発地域計画の現行の目標年である2025年における低炭素社会像を定量的に示し、その実現に向けた政策ロードマップを提示する。これらの手法全体について実際の政策担当者からフィードバックを得ることで実用性を高めたものとする。
研究の性格
- 主たるもの:政策研究
- 従たるもの:行政支援調査・研究
全体計画
1.マレーシア国に適した低炭素社会シナリオ構築手法の開発
2.イスカンダル地域における低炭素社会シナリオの構築と施策への反映
3.低炭素社会施策の副次的効果の定量化
4.アジア地域における低炭素ネットワークの構築
今年度の研究概要
前年度までの活動によって構築されたイスカンダル地域おける低炭素社会ビジョンをもとに、今後はイスカンダル開発庁や関係者との議論を通じて必要な修正を施す。前年度に作成・公表した低炭素社会ブループリントをもとにイスカンダル開発庁を中心として関係者との議論を進め、具体的で実行可能な政策案を作成し、バックキャスティングモデルを適用して施策ロードマップを構築する。これまで同様、日本側研究者をマレーシア国に派遣し、またマレーシア側研究者や政府関係者を日本へ招聘し、低炭素社会シナリオの考え方や開発の技術的側面に関する研修を行う。またこれまでの成果をとりまとめ学術論文として出版する。
LCS-RNet(IGES:地球環境戦略研究機関)と連携し、アジア地域の研究者、専門家交流を促進する。特に、IRDA、Ketthaの行政官、担当者を日本に招聘し、北九州市のスマートグリッド事例の視察、CASBEE開発者との交流の機会を作り、情報共有とアジア地域への知見の波及を試みる。
外部との連携
本課題は、以下の各機関との共同研究である。
京都大学大学院工学研究科 都市環境工学専攻(研究代表機関)、岡山大学廃棄物マネージメントセンター(共同研究機関)
、マレーシア工科大学建築環境学部(現地共同研究機関)、イスカンダル開発庁(現地共同研究機関)、マレーシア都市・地方計画局(現地共同研究機関)、マレーシアグリーンテクノロジー公社(現地共同研究機関)
- 関連する研究課題
課題代表者
藤野 純一
担当者
-
甲斐沼 美紀子
-
芦名 秀一社会システム領域
-
須田 真依子
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亀井 未穂
-
Silva Herran Diego