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中間処理残さ主体埋立地に対応した安定化促進技術の開発(平成 24年度)
Development of enhanced stabilization technology for landfill of residues from intermediate treatments

予算区分
BE 環境-推進費(補助金)
研究課題コード
1113BE010
開始/終了年度
2011~2013年
キーワード(日本語)
中間処理残さ,埋立地,安定化促進
キーワード(英語)
residues from intermediate treatment, Landfill, Enhanced Stabilization

研究概要

循環型社会基本計画での最終処分量の目標は達成される見込みである.しかし,量的削減は埋立物の質的濃縮をもたらし,その弊害が処分場管理に現れつつある.我が国の埋立物はその大半を無機化の進んだ中間処理残渣が占めるという特殊な状態にあり,従来の有機物対策を主眼とした埋立処分技術では対応できない,焼却灰の固結による通水/通気性の低下,極端な水みちの形成,高アルカリ化,重金属等の蓄積とその不規則な流出等の問題が顕在化している.本研究では,これらの問題に対処するために,中間処理残渣の安定化過程に関し,現場調査から実態と課題を把握する.また,廃棄物同士もしくは土壌との混合による埋立物の物理・化学特性の改善技術と,その効果を埋立実験から検証する.さらに,有害物流出に対応したバックアップ技術として機能性中間覆土の導入を検討する.以上より,早期に良好な土壌化を達成する新しい日本型の埋立処分技術を確立する.

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

焼却灰や中間処理残渣を主に埋め立てた埋立地を対象に,片寄り流れ,水みちの変化を考慮した安定化予測数値モデルを開発する.焼却灰の固結化および層内の不均質化の改善のために埋立廃棄物同士もしくは土壌を混合する手法を検討し,その生物分解性の観点からから評価する.廃棄物の混合を前提とした場合,各廃棄物の調達可能性,調達に関わるコストや輸送に伴うエネルギーの評価が重要となるため,将来の発生量予測に加え,コスト,エネルギーに関わる分析を行い,本技術の実現可能性を明らかにする.

今年度の研究概要

数カ所の中間処理残渣主体の埋立地を選定し,オールコアのボーリングを行い,入手したコアサンプルを対象に物理特性(透水/透気係数,密度等)を測定し,埋立層内の空間分布を明らかにする.各種中間処理残渣(焼却残渣,破砕不燃残渣,資源化残渣,コンポスト,有機汚泥,無機汚泥等)の性状を既存データおよび試料分析から整理し,各廃棄物の単独埋立における課題を抽出する.

外部との連携

課題代表者:東條安匡(北海道大学)、共同研究機関:日本工業大学、長崎大学、埼玉県環境科学国際センター、東急建設株式会社

課題代表者

山田 正人

  • 資源循環領域
    廃棄物処理処分技術研究室
  • 室長(研究)
  • 京都大学博士(工学)
  • 工学,生物工学,化学工学
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担当者