- 予算区分
- AH 地環研
- 研究課題コード
- 1012AH007
- 開始/終了年度
- 2010~2012年
- キーワード(日本語)
- 有害植物プランクトン,東京湾,DNAマーカー
- キーワード(英語)
- harmful phytoplankton, Tokyo Bay, DNA marker
研究概要
2008年8月に東京湾湾口部において初めて有害植物プランクトンの一種であるChattonella marinaの生息が確認された。有害植物プランクトン種が、我々が気づかないうちに東京湾に侵入して、定着している可能性が考えられる。本研究ではChattonella等の東京湾でこれまで未確認であった有害植物プランクトン種を対象として、モニタリング調査のための試料収集を行うとともに、種特異的な検出が可能なDNAマーカーの開発とモニタリングへの適用について検討を行い、有害植物プランクトンの有無、そして存在が確認された場合は、分布マップを作成することを目標とする。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備
全体計画
千葉県で行われている東京湾内湾調査地点において定期的に海水と海底堆積物を採取し、DNA抽出後に環境DNAとして保管する。Chattonella等の有害植物プランクトンについて、リアルタイムPCRを用いて、定量的に種特異的な検出が可能なDNAマーカーを開発し、収集した環境DNAについて、対象生物種の存在量を調査する。調査地点ごとに推定した現存量のデータを基に東京湾における分布マップを作成する。
今年度の研究概要
リアルタイムPCRを用いた海底堆積物中のChattonellaの存在量の経年変化を基に東京湾におけるChattonellaの分布マップを作成するとともに、他の有害植物プランクトンの検出法についても検討する。
外部との連携
千葉県環境研究センター水質地質部水質環境研究室の小林広茂研究員が地環研側の研究代表者である。
- 関連する研究課題
- 23007 : 生物多様性の景観的および遺伝的側面とその観測手法に関する研究
- 0 : 生物・生態系環境研究分野における研究課題
課題代表者
河地 正伸
- 生物多様性領域
生物多様性資源保全研究推進室 - シニア研究員
- 博士(理学)
- 生物学