- 予算区分
- CD 文科-科研費
- 研究課題コード
- 1113CD009
- 開始/終了年度
- 2011~2013年
- キーワード(日本語)
- 系統地理,遺伝的多様性,進化的に重要な単位,遺伝的モニタリング,淡水魚
- キーワード(英語)
- phylogeography, genetic diversity, evolutionary significant units , genetic monitoring, freshwater fish
研究概要
生物多様性の保全を進める上で、保全単位の特定、地域固有性や遺伝的多様性の評価は極めて重要な課題である。本課題では、個体数の縮小が危惧されている在来ナマズ属3種(ナマズSilurus asotus、イワトコナマズSilurus lithophilus、ビワコオオナマズSilurus biwaensis)を対象とし、分子遺伝マーカーを用いた全国スケールの地域集団(進化的に重要な単位)の特定、遺伝的多様性・系統多様性の評価を行う。これらの分析・評価をもとに、優先的に保全・管理・モニタリングすべき水域を選定する。さらに地域と協働した遺伝的モニタリングを実践し、その基礎を築くことを目標とする。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:応用科学研究
全体計画
本研究では、ナマズ属(ナマズ、イワトコナマズ、ビワコオオナマズ)の地域集団の特定および優先的に保全すべき、あるいはモニタリングすべき対象水域の抽出するために、有効なミトコンドリアDNAマーカー(調節領域)や核ゲノムマーカー(AFLP解析および特定領域の配列)を開発し、系統地理解析(系統樹決定、系統多様性の評価)と集団遺伝学的解析(地域集団(進化的に重要な単位)の特定、遺伝的多様性の評価)を実施する。さらに、優先保全水域のうち、いくつかの地域をモニタリングコアサイトとして、遺伝的モニタリングの実践を目指す。
今年度の研究概要
地域集団の特定に有効なミトコンドリアDNAマーカー(調節領域)や核ゲノムマーカー(AFLP解析および特定領域の配列)を開発し、系統地理解析や集団遺伝解析を行う。
外部との連携
東京大学、九州大学、琵琶湖博物館、滋賀県立大学との共同研究
- 関連する研究課題
- 23007 : 生物多様性の景観的および遺伝的側面とその観測手法に関する研究
- 0 : 生物・生態系環境研究分野における研究課題
課題代表者
松崎 慎一郎
- 生物多様性領域
生態系機能評価研究室 - 室長(研究)
- 博士(農学)
- 生物学,農学,水産学