ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方

東アジア地域における影響評価のための観測データ収集(平成 23年度)
Observational data collection for impact assessment in East Asia

予算区分
LA 共同研究
研究課題コード
1112LA001
開始/終了年度
2011~2012年
キーワード(日本語)
脆弱な途上国,影響評価,早期検出,地上観測ネットワーク,衛星データ
キーワード(英語)
Vulnerable developing countries, Impact assessment, Early detection, Ground observation network, Satellite data

研究概要

慶応大学と共同で実施する環境省の委託事業「脆弱な途上国における影響評価・適応効果の現地実証業務」の一環として、東アジア地域において、温暖化影響の監視、評価及び観測情報収集を行う早期観測ネットワーク(ウルムチ近郊に設置されている衛星受信システム、(独)国立環境研究所に設置されている衛星データ解析システム及び適応実証サイトにおける地上統合観測システムからなる早期観測ネットワーク)の維持管理を行い、東アジア地域をカバーできるMODIS衛星高次処理データと7つの代表的な実証サイト(畑地、水田、草原、森林、砂漠、森林凍土、草原凍土)での地上観測データを取得し、温暖化などの影響評価データベースの構築を行う。さらに、これらの衛星・地上観測データを用いて広域的な陸域環境影響の早期診断システムの開発を行う。

研究の性格

  • 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

土地被覆や植生、水資源や炭素窒素循環機能の変化などに対し、温暖化影響の監視、評価及び観測データの提供を行うため、東アジア地域をカバーできるMODIS衛星観測データと、東アジアの自然・社会経済的環境を典型的に示している7つの実証サイト(畑地、水田、草原、森林、砂漠、森林凍土、草原凍土)における地上観測データを取得する。このとき、ウルムチ近郊に設置されている衛星受信システム、(独)国立環境研究所(NIES)に設置されている衛星データ解析システム及び地上統合観測システム(中国5地点、モンゴル2地点)からなる観測ネットワークの維持管理を行い、観測データを取得する。さらに、これらの観測データを用いて、温暖化などの環境影響の早期診断システムの開発を行う。

今年度の研究概要

(1) 衛星受信システムの保守及びデータ収集: 中国のウルムチ近辺に設置している衛星データ受信システムの維持管理を行い、衛星観測データを取得する。また、伝送された受信データを衛星データ解析システム及びデータ提供システム等での利用のために包括データベースへ登録し、大容量の記録媒体に出力し保管する。
(2) 地上観測ネットワークの保守及び現地調査: 中国・モンゴルに構築されている地上統合環境モニタリングシステム7地点(中国5地点、モンゴル2地点)の維持管理を行い、観測データを取得する。また、これらのサイトを代表する東アジアの典型的な地域の水資源、炭素・窒素循環機能及び永久凍土の融解など環境資源の変化に関する現地調査を行う。
(3) 衛星高次処理データによる環境影響の早期診断システムの開発: 東アジア地域の地表面温度(LST)、土地被覆(LUC)、植生指数(NDVI)、純一次生産量(NPP)など陸域生態系に関する衛星高次処理データを用いて、温暖化などの影響を検出するため、水資源量、炭素や窒素固定量、永久凍土分布指数など広域的な環境変化の早期診断アルゴリズムの開発を行う。
(4) 観測データの公表: 衛星データ解析システムによって解析された東アジア地域のMODISデータの画像や研究成果については、インターネットを通じた画像データダウンロード等によるデータ提供システムの維持管理を行う。

外部との連携

国内共同研究機関:
慶應義塾大学 SFC研究所

 
海外共同研究機関:
中国科学院 地理科学与資源研究所
モンゴル科学院 地理研究所
中国生態ネットワーク研究センター
中国科学院 新疆生態与地理研究所
中国科学院 亜熱帯農業研究所
中国科学院 西北高原生物研究所

関連する研究課題
  • 0 : 地域環境研究分野における研究課題

課題代表者

王 勤学

  • 地域環境保全領域
  • 主席研究員
  • 地球環境学 博士
  • 地理学,地学,農学
portrait