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医薬品の環境影響評価ガイドラインに関する研究(平成 23年度)
Study for guideline drawing up of the environmental assessment of the pharmaceutical.

予算区分
DA 厚労-厚生科学
研究課題コード
0911DA002
開始/終了年度
2009~2011年
キーワード(日本語)
医薬品,環境リスク
キーワード(英語)
phermaceutical, environmental risk

研究概要

医薬品の中には環境に放出された際に生態系に対する影響が危惧される品目があり、欧米諸国ではすでに対応が試みられている。本研究では日本で策定されていない医薬品の環境影響評価法について、海外の最新情報の入手と必要なリスク管理の方法、リスクに応じて実施すべき試験、対象となる医薬品の範囲およびその根拠等について研究を実施し、実際の運用に必要なガイドラインを策定する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:政策研究

全体計画

承認済医薬品の中から、代表的な5品目を選び出し、試行モデルに適用し課題の抽出を図る。評価手法としては藻類、魚類、甲殻類の急性毒性試験法の適用を考慮しつつ、慢性毒性試験も視野に入れる。特に、動物愛護の観点から、魚類胚を用いた試験法に着目し、その応用可能性について探る。初年度は2品目について生物試験を実施する。次年度は3物質についてリスク管理の試行モデルに適用し、課題の抽出を行う。最終年は新規承認医薬品(2種類予定)について環境影響評価急性毒性試験を実施し、リスク管理の整備を行う。

今年度の研究概要

環境中濃度が測定されている医薬品から検討対象7医薬品を選択し、下水処理場排水について、藻類、甲殻類(ミジンコ)および魚類(ニッポンヒメダカ)を用いた慢性毒性(相当)の生態影響試験の個別毒性値と、全毒性値を得る。合わせて、多摩川流域の排水を分析し、そこに含まれる医薬品の濃度から推定される毒性値の総和を求める。また、推算される環境中予測濃度から求められるリスクについて比較することによって、下水処理場排水中における医薬品の模擬的な環境影響寄与率を求め、総合リスクの推定の可能性の検討を行立。仮に慢性毒性値がまだ得られていない医薬品が検出された場合には、適宜試験を追加するか、急性毒性値あるいは文献値などからの推定値を用いる。また、平成22年度の結果をふまえて課題の抽出と解決策を作成し、実施に際して、具体的な標準作業手順書およびテクニカルシートを作成し、統一的な操作で環境影響評価毒性試験が行える環境を整備する。

外部との連携

研究代表者;西村哲治(国立医薬品食品衛生研究所 生活衛生化学部 部長)
共同研究者;鈴木俊也(東京都健康安全研究センター 環境保健部 水質・環境研究科、主任研究員)

備考

研究代表者;西村哲治(国立医薬品食品衛生研究所 生活衛生化学部 部長)
共同研究者;鈴木俊也(東京都健康安全研究センター 環境保健部 水質・環境研究科、主任研究員)

課題代表者

鑪迫 典久

担当者