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自動車からのガス状ニトロ有機化合物の排出に関する実大気観測(平成 22年度)
Field measurements of nitrated organic compounds emitted from the vehicle exhaust

予算区分
AF 奨励
研究課題コード
1011AF009
開始/終了年度
2010~2011年
キーワード(日本語)
ニトロ有機化合物,ニトロメタン,自動車排ガス,陽子移動反応質量分析計,GC/MS
キーワード(英語)
nitro organic compound, nitromethane, vehicle exhaust, PTR-MS, GC/MS

研究概要

ディーゼル車から多く排出される粒子状物質や窒素酸化物の排出量を低減するための取り組みがなされているが、その取り組みのところで、人体に有害と考えられるニトロ有機化合物が生成している可能性が示唆されている。我々はシャシーダイナモメータを用いた実験で、ニトロ有機化合物が排出されていることを見出した。それらのニトロ有機化合物が実際に大気へ排出されていることを検証するため、幹線道路沿道での実大気観測を行う。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

1)PTR-MSによる幹線道路沿道付近でのその場観測
川崎市にある幹線道路沿道の観測サイトと後背地の2地点で、2台のPTR-MSを用いて、ニトロメタン、ニトロフェノール類、ニトロカテコール(とその異性体)の濃度の連続測定を行う。サイトでの濃度の違い、交通量による濃度の違いを把握する。
2)GC/MSによるPTR-MS結果との比較
PTR-MSでは質量数しか見ていないので、分子種の特定およびPTR-MS以外の定量法としてGC/MSでの測定を行う。キャニスターあるいはテフロンバックへの大気サンプリングを行い、実験室に持ち帰って分析する。シャシーダイナモメータを用いた実験より、ニトロメタン以外のものの濃度はニトロメタンに比べ、1桁からそれ以上低いので、ニトロメタンで比較できるか検討する。

今年度の研究概要

ニトロメタン、ニトロフェノール類、ニトロカテコール(とその異性体)が自動車排ガスから大気に排出されているか調べるために、幹線道路沿道と後背地の2観測地点において、陽子移動反応質量分析計を用いて、それらニトロ有機化合物のその場測定を行う。比較のため、大気サンプリングを行い、GC/MSでの測定も行う。

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動

課題代表者

猪俣 敏

  • 地球システム領域
    地球大気化学研究室
  • 主席研究員
  • 博士(理学)
  • 理学 ,化学
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担当者